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狂い狂わせ狂われた
政宗様と俺3








「片倉さん、長ネギ全部回収したよ」


「ああ、こっちももう終わるから少し休んでいてくれ」

城の中にある畑は片倉専用という板が立っており、その中につかさと小十郎の姿。

長ネギとごぼうの二種類を五本ずつしか埋められないほどの小ささだが、充分である。

いや俺としてはもうちょっと減らしてもいいぐらいだ。



なぜならそれらは武器として扱われるからだ。


そこに植えられていた、長ネギとごぼうは婆娑羅の力を受け止めることができるもので、いたって普通の野菜だが、婆娑羅をもつ存在が手に持つと硬直化し、その属性さえも付属させるもんだ。

といってもその二つをつたいがるやつはまずいないけどな。

なんせ小十郎がLOVEをこめて育てている野菜だ。

使うやつがいれば最初にそいつが餌食にされちまう。

つかさと小十郎が長ネギとごぼうを荷車に乗せている所に俺は着いた。



「つかさ、遊びに来てやったぜ」


俺の声に二人は振り返った。小十郎の眉が寄り寄っているが・・・。


「政宗様・・・執務のほうは」

「成実が少しの間やってくれるようだからな」

「また貴方様は・・・」
「政宗様だ!」

気苦労で頭を抱えている小十郎の横でつかさが笑顔で俺へと寄ってくる。

凄く嬉しく寄ってくるものだからなんだかsense of superiority(優越感)を感じる。

もはやこの時点で俺の頭から南蛮語に関しての事など吹っ飛んでいた。



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