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狂い狂わせ狂われた
政宗様と俺1

つかさが現れてから半月経とうとしていた。

溜まった執務の中、たまに聞こえてくるあいつの楽しそうな声と小十郎の怒鳴り声。

それを聞くたびに気が抜けて一人部屋の中、頬を緩ませてしまう。


俺もそろそろ一息つくか。





「失礼します」


煙管へと手を伸ばしたところで障子の向こうから成実の声。

入れ、と従兄弟を中へと招き入れる。

用があるとするならばつかさのreport(報告)だろうな。


「つかさの報告に来ましたよー、梵」

「中に入るなりいきなり普通に戻しやがって、きめえ」

「うっわー、おれ凄い傷ついた・・・」

しゅんとなる成実に、もうそんな歳じゃねえだろう、と呆れつつも煙草盆へと煙管を近づけて火をつける。

「それよりreportしにきたんだろ?」

吸い込んだ煙を吐き出し足を楽にして成実へと向き直る。


「はいはい。つかさは今日も元気一杯で今は西側の奥庭の端にある小十郎さんの畑の手伝いをしてますよ。半月経ったけれども、不穏な行動は一つも!なかった。むしろ気配も読めない以前に運動能力といったら新入りの兵と同じぐらい。一回、竹刀を持たせてみたけど構え方もさっぱりだったし・・・。」

成実視点の情報。

それは先に来てreportしに来た小十郎や綱元と似通ったもので嘘や個人的感情が混ざっていないこということでもある。

成程、とそれらを俺なりに頭の中でまとめていく。



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あきゅろす。
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