過去拍手
Please say that it is a lie!




「なぁ俺の好きな奴って誰だと思うかィ?当たったらちゅーしてやってもいいですぜィ」








「「土方」」









Please say that it is a lie!









はぁ?と笑い、冗談として受け止める。

つもりだったのに。

それは失敗に終わってしまった。
何故なら沖田の顔は真っ赤で、いかにもその通りですと言っているようなものだったからだ。


「な、おま、おまえら・・・!」

「あ、やばい旦那、俺副長のこと土方ってそのまんま呼んじゃってましたか?」

「おう。まんま土方呼びだったなジミーよ。」

「まじでやっべ」


「ちょ、ちょっと待っ、ちなぁ!!」


ファミレスで鉢合わせした銀時、山崎、そして沖田は昼食を三人で食べていた。
その食べている途中、突然沖田が先ほどのようなことを言ってきたのだ。

ゲーム感覚で誰と答えるか楽しみにしていたのに、よりによってあの土方と答えられたもんだから沖田はたまらない。

しかも図星。

屈辱すぎると席を立った。


「ま、まってよ沖田くん!落ち着いて!」

「そうですよ大体今に始まったことでもないでしょうに!沖田さんの副長大好きオーラは!」

「ななな何だそれ!そんなに俺ぁ気色悪いオーラ出してたかィ!?」

「いやむしろ微笑ましかったですけど」


ねぇ?と銀時にふる山崎。
ふられた銀時はうんうんと頷く。
事は思ったより深刻らしい。
嘘だ、嘘だと沖田は机につっぷす。

でも嘘ではないのだ。
いつもいつも土方にぽやんとした目線を送っているし、構って構ってと言わんばかりにちょっかいをかけまくる。

はたから見れば二人は両思いそのものなのだが、実は、付き合ったりはしていないらしい。


それを山崎と銀時は充分なくらいに承知だったのだ。


「うわー・・・信じられまやせん」

「信じろ信じろー。いいねぇ青春。若いってのは、いいね!」

「あはは旦那が言うとオヤジくさくなりますよ!」

「傷つく」


ケラケラと笑う二人にますます顔が赤くなる。

たしかに、好きだ。
土方が。沖田は大好きだった。


「―・・・」

そう改めて自覚すると信じられないくらいきゅんと胸が高鳴った。
くっそーこいつら覚えてやがれ・・・







「あれェ?大串くんじゃん」

「副長ー!いいところにー!」








沖田は信じられないと顔を上げた。





 



あきゅろす。
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