過去拍手
ビスコット!



「ホラ口開けろ」



「・・・/// あーん」


「よし、次は味噌汁だ」



「・・・あーん」









ビスコット!









山崎退は今気を失いそうな心境だ。

ちょっと本気で死んだ方がマシかもしれない。


沖田さんの食事を持って正座している自分に泣きたくなるが、泣きたい理由は他にもあった。



なんでこの2人はこうも空気が甘ったるいんだ?



顔はすごくいいが鬼のように怖い上司と男だと疑いたくなるほどかわいらしい隊長に目を向け切なげにため息をはいた。


「ハイ、人参」

「・・・うう きらいでさー」

「我侭言うな」

「・・・・・・く、ちうつしなら」


あああもう目が痛い・・・!


沖田を子供のように膝の上に乗せ、後ろから抱きしめている土方を見ながら今日何度目かのため息。

いったい何故いちいち飯を食べさせなきゃならないのだろうか?


しかし退却はできない。

いくら自分の上司が恋人とキスしていようとも。

その上司に言いつけられて今ここ、食堂にいるのだから。


「おいしいか?」

「お、いしい、でさぁー・・・」


深い深いキスの後、息をきらしながら土方に言う沖田。


頬は紅潮していて肩がふるえていて眉が困ったようにさがってて睫毛なが、あああ・・・!


っていうかそんな顔したら副長が・・・!



「オラ総悟、俺の部屋行くぞ」

「!!!!?////まだ朝でさぁーっ」

「たまにはいいだろ?」


「・・・っ///」


やっぱり・・・

うるうると涙目になる隊長・・・。



嬉しいのか嫌なのかはたまたその両方なのかは知らないが山崎はまた十はとうに超しているため息をはくのだった。







ああもう・・・

このバカップル。










ため息をすると幸せが逃げてくよ!



あきゅろす。
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