3Zで銀→土沖
(しつこいけど銀→土沖)
「土方はー、今日放課後、俺んとこまで来なさいっ」
「は、何で」
「先生ーちょっと殴っていいですかィ?」
本当こいつ死ねばいい!
ゴゴゴと音が出そうな程に睨み合っている先生と生徒が一組。
顔はキスができそうなくらいに近く、しかし漂うのは甘い空気ではなかった。
言うなら殺気。
動けば殺すと言わんばかりのその殺気に、職員室の面々はものすごく迷惑していた。もうこいつらいい加減にしてくんないかな!
ただでさえ喜ぶべき放課後なのに落ち着けない空気。
それを頭の上に?マークをいっぱいつけて、土方は二人を見ていた。
「オイオイお前ら何だよその・・・睨み合い?はよ」
「黙ってなせェ土方さん!今日という今日はこいつと決着をつけるんでさァ」
「おうおういい態度じゃねェの。俺は絶対負けねェ。何があっても譲らねェ」
「やってみなせェ」
「んだとコラ」
「いいから落ち着けよお前ら!」
その二人に叱咤を入れる。
やっと顔を離し、えぇーと口を尖らせるその二人は銀八と沖田だった。
何で俺が怒られなきゃなんないんだよ・・・。
そう思ったが、しかし、土方に怒られた喜びが少しあるもんだから文句は言えない。
二人してヘンな思考を持っている。
そう。ようするに好意を寄せているのだ。土方に。
「で?先生は俺に何の用だよ」
「え、用?」
にぱっとくったくのない笑顔で銀八は土方に向かう。
自分に話しかけているのだから、嬉しくって仕方がない。
・・・まぁ、隣には沖田が鬼のような形相で銀八を睨んでいるのだが。
「何が目的だって?嫌だなぁ土方くんはそんな期待しちゃってー!ここは本当告白でもするか?」
「黙んなせェ」
めごっとすごい音を立てて沖田は銀八にとび蹴りをかました。
思ったよりも高く飛べてちょっと嬉しい。
よし、次からこうやって先生の頭を狙おう。
「・・・お、おぉ・・・飛んだな・・・」
「飛びましたぜぃ」
ちょっとびびりながらも沖田の飛び蹴りに吃驚する土方。
転がった担任がかわいそうで仕方がなかった。
くるりと向き合い、沖田がしゃべる。
「だいたい土方さんは鈍いんでさぁ!」
「は?鈍い?」
まんまるな目をこちらに向けてきて、ちょっとどきりとしたのは内緒だ。
「このっ、・・・!変態キョーシが狙ってやがるってのに・・・!」
「はァ?何それ。誰だよそれ」
「そこから・・・鈍いんでさぁ・・・」
はぁと溜息をする沖田。
しょうがないだろう。土方は自分がモテているのを自覚していないのだ。それも昔から。
「何だよ。鈍いのは総悟だろ?昨日だって夜、寝たあとあんなことしたのに気付きもしないなんてな・・・」
「は、あっ!?何何、何したんでぃ!!答えろ!」
「言うかよばーか」
ニッと口元を上げて逃げるようにその場を後にする。
それをあわてて追いかけて、問い詰める沖田。
「ちょっと、何を・・・!」
「そんなに知りたいか?なら教えてやる」
「えっ?」
「実はな・・・」
耳元に口を寄せるフリをして、土方はさりげなく沖田の唇を奪った。
響くリップ音。
音はたしかに、ちゅ、だった。
「・・・!!」
「く・・・、はっ」
はははと笑っている土方を見て、きゅんきゅん高鳴る左胸。
ああ・・・これは・・・もう、惚れてしまう。
とっくの昔に奪われた心をまたもや奪い去って行きやがったこの瞳孔マヨラー!
銀八のことなど遥彼方に忘れて、今は彼といちゃつくことしか頭になくて、とりあえず好き、と呟いた。
「くそ・・・いつかは、土方を俺のものにしてやるからなァァァ沖田覚えてやがれ!」
夕日のシルエットでできたキスシーンを見ながら銀時は、何回目かの失恋をするのだった。
END
***
まず言わせてください
銀さんご め ん(オイィ
もうちょっと・・・土方と絡めばよかったね・・・ごめん
嫉妬している総悟が可愛すぎる^^^^^^
それを書きたかった多分銀さん受け。
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