I LOVE YOU
苦しい。
何が?
息をすることが。
冷たい。
何が?
愛も貴方も。
痛い。
何が?
もう、何もかもが。
全部消えちゃえ。
私に害を為すものは、全部。
そして私は誰にも邪魔されず、怖いものは何も無い世界で生きていくの。
「それでは、寂しくないかい?」
「何故?」
寂しい、だなんてある訳ないよ。私は一人になりたいのだからね。虚構の話はもう聞き飽きた。愛しているなら言葉で表し、態度で示して。
じゃなきゃ私に伝わらない。
「、」
「なら、貴方がいてくれればいいのよ。私の隣に。」
「君の隣は私のものじゃないだろう?」
「うん。でも、貴方の言うように私が寂しいなら、隣に居るのはきっと誰だっていいんだよ。一時の感情の波なの。引いてしまえば、後は何とも思わない、周りと何も変わらない。だからきっと誰だっていいの。」
「本当に、そう?」
「ええ、間違いないわ、だって当事者の私が言うんだから」
「もう一人の"当事者"は、何て言うだろうね」
「さあ、この期に及んでもまだ私を愛してるなどとほざくんじゃないの」
「本当に愛が冷めたのかい?」
「恐らくね。何なら貴方に乗り換えてもいいよ」
「遠慮しておくよ」
私を軽蔑しているの?
普通は、誰かを愛したらそれが冷める事などそうそうないものね。
でも、それが私だから。
「もう、誰かを愛する事などないと思うわ。もしあったらそれはきっと世界の終わりよ。」
絶対に有り得ない。
恋の苦さを思い知り、胸の高鳴りは消え失せた筈。
つまり恋などもう懲り懲り。
それでもまだ胸の高鳴りを抑えられないのは、何故?ええ、大丈夫。納得出来る答えが返ってくる事なんて、期待していないから。
(080928)
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