姫君幽閉宣告





低すぎる程低い確率に賭けていた。俄雨が好きだということにして恋愛相談をしていれば、いつか妬いてくれるかもって。結局叶わなかった訳だけれど。



貴方に応援される度胸が締め付けられる。呼吸困難に陥る程辛いの、どうして気付いてくれないの?



私が本当は俄雨より雷光を見ていたことくらい気付くでしょう、少しでも私を見ていてくれていたなら。
それともそんな事にも気付かないくらい、私なんて視界に入ってなかった?




心の底から生まれてくる疑問を胸に押し込めながら、霞む視界から逃れるように目を閉じた。




頬を熱い雫が伝う。
どうか隠して、この涙を。
どうか消して、この想いを。
誰か私を、誰もいない場所へ連れていって。
暗く寒い部屋に閉じ込めてくれたらいいのに。

















姫君幽閉宣告
もう一生、貴方に会えなくてもいいよ。














(080907)








あきゅろす。
無料HPエムペ!