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『…いらっしゃい。』

そこにいたのは顎髭を生やした七十歳後半ぐらいの眼鏡をかけた老人。眉間に皺を寄せながら新聞を読んでいた。

「武器を買いに来たんですけど…、初めてでどういったものを買えばいいか分からないんです。」

『初めてだと?』

一瞬視線を新聞から舞白に変えたがすぐに新聞に戻ってしまった。

『ならなぜこの店に来た?初心者でも扱える武器がある武器屋はギルド付近にあっただろ。ここには初心者が扱える物など売っておらん。』

「じゃあここは一体?」

『ここも武器屋だが、普通とは異なった武器が揃っておる。呪いやらなんやらで普通の武器屋では売れなかった代物が集められている。』

わかったらとっとと出て行けと言うように手をしっしとはらわれる。

しかしせっかくここまで来たので店内を少し見てから出ることにした。

「銃か・・・。」

最初に目についたのは銃。いろんな種類が揃っていた。使ってみたい気持ちはあるがなにせ、平和の国日本出身だ。生まれてこの方銃なんて触ったことがない。そんな不慣れな物を使って戦うのは難しいだろう。

他の武器も同じ理由で手に取る前に止めた。


(やっぱりここは王道の剣かな?)

店の半分まで見たところで、剣があるところに向かった。剣なら剣道で竹刀を手にしたことがある。少しでも動きの経験があった方がいいだろう。

「沢山あるな‥‥。」

ぱっとみ100はある剣が6つの大きな壺を剣立て代わりに何本かに別れてさしてあった。長刀や短刀がいろいろあったが、しかしどれも手に取ろうとは思わなかった。

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