[携帯モード] [URL送信]

創作
俺と変態の日常的非日常:アレが輝いて見えるのは何故ですか
お題元:確かに恋だった




高校生活ももう終わりか。騒がしかったような平和だったような。楽しくはあったけど。
しかしどうしようかねえ。進路、まだ決まって無いよ。ニートは嫌だけど、就職も進学もそそられなくて。

草助。あんたは決まってる?……はい? 「海外で就職が決まった」?
ええぇ! なにそれ。聞いてないよ! いつ決まったの何で決めたのいつ行くの何で黙ってたの「昨日決まったやりたい仕事だから三週間後に今日言うつもりだった」
一気に有り難う。ごめん混乱してた。国はどこ? イギリス。遠いような近いような。
……俺は、どうなんの。冗談じゃないよ。赤ん坊の頃からずっと隣に居てさ、ずっと親友で、その内何かうやむやな儘に付き合い始めて、それでもあんたは俺が好きだし、俺だってあんたが――草助が好きだから、それで良いんだって。
あんた変態だし腹立つくせに俺よりずっと凄くて、……ずっと、一緒に居るんだって、居たいって、思って、たのに、あーもう! ぐちゃぐちゃじゃんか! 卒業式でも泣かないタイプなのに! もう訳分かんないよ……あんたの上着で顔拭いてやる……。
なにさ。「誰が置いていくと言った」? え、ちょっと、どういう意味?

「お前も一緒に行くんだ、陸斗」

え、ええええ!? ほほほ本当に? 嘘じゃなくて? 真実?
……うーわー、超恥ずかしい! 何だったのあの涙。何だったのあのシャウト。生き恥だ。一生の汚点だ。
……ごめんなさい。うん、一緒に行きたい。草助と一緒に生きたい。
変なの、何かあんたがキラキラして見える。格好良い。
……変な意味じゃねえぞこの変態! ぶち壊しだよ!




「さあ、これで高瀬川陸斗は三木島陸斗だ」
「男同士じゃ入籍出来ませんっつの。養子縁組みも嫌」
「紙ぺらの上など気にしない。事実があれば良い」
「くっさ!……ま、甘んじてやろう。イギリスでも白無垢着せろ、旦那様」
「白無垢でもドレスでもボンテージでも着せるさ。いくらでも……ふふふ」

「……早まった、のかな……ま、良いか!」

[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!