[携帯モード] [URL送信]
someone very special!
初めて『ソウル』って呼んだのはいつだっけ――

ソウルのめちゃくちゃな演奏から出会い、始まった武器と職人としての生活。
それからの日々は魂狩り、学校生活、色々なことが積み重なり過ぎて、そんな些細なことも忘れてた。
「いつからだっけ?」
皿洗いが終わり、ソファに寝転がるソウルに声を掛けた。
「何が」
「名前で呼び始めたの」
「あれは鎌になった俺をマカが呼んだのが始まりじゃねーか」
「そうだったっけ…」
ソファに座ろうとソウルの近くまで来ていた。
「うわ、忘れたとか?マカ最低〜」
ソウルはふざけて泣き真似をした。真似だと分かっていても胸が痛い。
「覚えてないんだもん…ごめん」
あの頃は、魂を狩るのに必死だった。今でも変わらないけど。

急に腕を掴まれたと思ったら、バランスを崩し座っていたソウルの上に倒れこむ形になった。顔を上げ、目が合うと抱き締められる。
「ごめん、じゃなくてマカの本心が聞きたい」
私の大好きな顔で見られたら、逃げられない。
しばらく考えた後、覚悟を決めた。
「好き。好きだよ」
真っ赤な顔で、うつ向きながら言うことが出来た。
「ちゃんと顔見せて?」
わざといじわるしてくる。
意を決して顔を上げた。
「好き」
真っ直ぐ見つめ合うと、ソウルは返事の代わりに、ほっぺにキスをしてくれた。
びっくりしてる間に、唇に。
「俺も」

きっと初めて名前で呼んだ時も信頼してたから自然と出てきたんだ。
その後は唇が腫れる位貪るようなキスをした。
キスを重ねれば重ねる程お互いを近くに感じる。
甘い時間を二人、過ごしていく。
これからも、ずっと、ずっと。
あなたにとって特別でありますように!

[*前へ][次へ#]

12/14ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!