◆SS □濱本くんと佐藤くん2ーその後ー . 「や、離して……」 「じっとしてくないかな」 「だってっ」 「だから、暴れないでよ」 騒ぐ佐藤に気怠そうな声で濱本は注意をする。 「っ!!だって、濱本がっ」 「別に恥ずかしくないでしょ?今更」 そう言う濱本は佐藤をお姫様抱っこのように抱えて歩いていた。 一応身体にタオルを上に一枚羽織らせているから実は全裸だけれど晒しているわけでもないし、四つん這いで歩けと命令しているわけでもない。 濱本にとっては珍しく虐めてないのに、何故そんなにも抵抗されるのか分からない。 「でもこれはっ」 「言っておくけど重たいんだからこれ以上騒ぐなら床に落とすから」 「っ!」 「大人しくしてなよ」 もう全く面倒くさいな。 恥ずかしがる点が理解出来ない。 そして濱本が佐藤を抱えて連れて行った先はお風呂場で、タオルを脱衣場に放置すると佐藤を冷たいタイルの上で下ろしてシャワーでお湯を浴びさせる。 その間に濱本は服が濡れないように、服を脱いで同じくお風呂場へと入った。 「は、濱本っ」 「俺中出ししたから。掻き出すから、四つん這いになるか壁に手をついてくれる?」 「そんなの、1人でするからっ」 シャワーのノズルを持ち、適度な温度になるまで自ら手にあてて確かめながら言うと、またもや佐藤は首を横に振り拒絶する。 相変わらずワガママで面倒くさいやつだ。 自分でする所を見てやるから1人でしろと言っているわけでもないのに、何故拒否するのか。 「お前がしてるの待ち切れないよ。ほら、さっさと選びな」 「でも、こんなの濱本にしてもらうなんて」 「ねぇ、俺に同じことを言わせる気?」 「っ」 そうして濱本は佐藤の返事も待たずにノズルを持ち、お湯を佐藤の髪めがけてかけた。 そして少し雑に髪をクシャクシャと撫でたら、今度は髪の流れに沿ってゆっくりと手櫛でとく。 その手付きすら、佐藤にとっては珍しい程に優しいものだった。 「ほら、洗うから。手、壁につきなよ」 「ぁ……」 じっくりと時間をかけて、汗などで汚れているせいでいつものようにサラサラしていない髪を濱本は丁寧に洗った。 やはり、手触りは良い。 「お腹壊されても嫌だからね」 「んぁ」 髪を洗い終わると、今度は先ほどまで濱本のモノを挿れていたせいで緩んでいる後孔に、指を3本一気に挿入した。 もちろん抵抗はなく、スムーズに作業を進めることが出来る。 濱本はグチャグチャと音を立てながら、奥に溜まっている白濁を掻き出した。 濱本自身、その行為に特に佐藤を苛めようとか泣き顔見たいという心理もなく、ただ掻き出すという作業だけに専念する。 「っ、あ、はっ、んん」 けれどシャワーから流れる水音と掻き出す際のグチュグチュと鳴る音よりも大きい声が浴場で響く。 「……佐藤、うるさい」 「あ、ごめ、なさ……ふぁ」 「お前が勝手に感じても俺は何もしないからね」 「ん、分かって、る……んっ」 掻き出される精液とは違う所からポタポタと零れているのは恐らく佐藤の先端から出されている白濁。 それも無視して触れる事も視姦する事もなく作業を続けた。 「………ほら、終わったよ」 「っ、あ……」 首を捻って佐藤が濱本を潤んだ瞳で見つめてくる。 それが無意識なのだから、佐藤は本当に淫乱なのだと思う。 「……俺勉強したいから」 「ん」 「邪魔しないんなら、好きにすれば」 1人で家に帰って何かをしようが。 勉強をしている濱本の近くで何をしようが。 邪魔しないなら、今日は許そう。 「あ、なら……」 そうして自室に戻り机に向かい勉強をする濱本の後ろで、佐藤は1人で、濱本に触ってもらう事も要求せず、達する事も拒みながら、先程洗ってもらったばかりの後孔へ玩具を抜き差ししながら戯れていた。 本当に馬鹿だな、あいつ。 濱本の名を呼びながらそれを行っている佐藤に対して、濱本はその日は何も言う事はしなかった。 Fin. [*前へ][次へ#] [戻る] |