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◆SS
□イケメン君とオタク君

恋をしたんだ。
もう恋なんてしない。
どっかで聞いた事のある歌詞みたいな事を考えてた俺だけど、本当に恋をしたんだ。
背筋を電撃がビビッと走り抜けた。
これが皆の言う恋なのだとその時思った。

――俺は、恋をしたんだ。


=====



「あー、今日も可愛いなー」

俺が熱い視線を注いでいるその相手はモサッとしていて重たそうな髪型をして黒縁太縁メガネをかけている。
手には何かしらマンガを読んでいて、カバンにはよく知らない女の子のキャラクターのグッズを付けている。

そう、見るからに相手はオタク君で、男子校なので彼ももちろん男である。
もちろん、俺も男である。


―――でも、恋をしたんだ。


マンガや本を読んでいる時の堪えきれなかった微笑みや、複雑な顔や、たまに零す涙。
グッズを見ている時の嬉しそうな幸せそうな満面の笑み。
そこから一転して人を話す時は緊張して目線を下げて困っていたり、拒絶の意志を示すキツい瞳。

どれもが余りに可愛くて、俺は恋をしたんだ。


「お前、何してんの?」
「観察してんの」
「あぁ、オタク君?」
「可愛いよなー、オタク君」
「…………眼科行け、な?お前、イケメンなのに勿体無いよな、その馬鹿さ加減が」


友人Aからはそんな風に冷たく言われるけれど、オタク君は本当に可愛いんだ。
俺だけ知っている、俺しか知る必要の無いオタク君の秘密。

……




「ひやぁ、ふっ」

可愛いオタク君が、可愛い声を出して俺を涙目に見つめる。
あぁ、そんな目で見られたらまた俺は君を泣かす事になってしまう。


「ねぇ、気持ち良い?聞かせて?」
「んあぁ、気持ち、いいっ……」
「どこが、どんな風に?」
「っ」


そんな風に尋ねるとオタク君は瞳に涙をたくさん溜めて、後ろを振り返って俺を見る。
同時に、俺自身を熱く柔らかくキュウッとキツく包み込んだ。


「ねぇ、聞かせてよ。どこが、どんな風に気持ち良いの?」
「あっ……中、が…熱くて、……奥が、当たって…気持ち良い、よ…」
「……何が当たってるの?」


素直に教えてくれても、俺にとってはまだ足りない。
まだ聞きたくて、もっと言わせたくて、聞くまでもなく分かっている事だけど、どうしてもオタク君に言って欲しい。
その口で、目で、俺を冷たく睨みながらも快感に抗え切れないその様子を、俺にもっと伝えて。


「も、や……言えな…」
「なら、奥に当たってるのは指なのかもね?なら、これはいらないね」
「っあ、や、だめ……」


大きく猛っていた自分のモノをゆっくりと抜こうとする。
すると言葉の通りオタク君は拒むように中を締め付けて熱が離れていく事を惜しんだ。
それが無意識か意識的にかは分からないけれど、俺にはそれが堪らなく嬉しくて、グポッと音を立てて抜いた。


「ぁ、ぁ……んっ」
「ヒクヒクしてる。安心して。寂しそうなここに、ちゃんと入れてあげるから」
「っ、違っ……んあぁ」


抜き取った自身の代わりに三本の指を埋めても、圧倒的に質量の違うそれは埋めきる事は出来ない。
さっきまで圧迫していたそれと指ではやはり質量が違う。
新しく中を埋める指を暖かく包んでくれるけど、それでは足りないのだとオタク君は首を振り腰が揺れた。


「ねぇ、嬉しい?気持ちいい?」
「…っ、指は、やだ……」
「なんで?ちゃんと、イイ所、触ってあげるよ?」
「んあぁぁっ」


指を曲げて前立腺を抉ると、オタク君はまた可愛い声をあげて先走りをこぼした。
あぁ、なんて可愛いんだろう。
可愛くて可愛くて、誰にも見せたくない。


「ほら、イイでしょ?」
「イイ……でも、やだ……違う、よ」
「何が違うの?イイのに、何が違うの?」


教えて?聞かせて?
いつもは眼鏡の奥に隠してるその瞳が涙で潤んで、甘い言葉をいつもはキャラクターに囁いているその口が俺に囁いてくれる所を見せて。
もっともっと、俺だけに見せて。

オタク君の無防備に晒しているうなじにキスをして、舌を這わせる。
俺のものという印を付けたくて、でも関係性すら知らされたくなくて。
全てを秘密にして、隠して、何もかも知ってるのは俺だけに……。


「……足りない、もっと…」
「もっと指を増やす?」
「…んん、ちが……」
「ハッキリ言ってくれないと分からないよ?」
「っ、だって……」
「じゃないと、何もあげられないよ?」


ゆっくりと指さえも抜きながら言うと、唇を這わせていた首筋が動いて俺の視界にはオタク君の顔でいっぱいになる。
可愛い可愛い可愛い可愛い。
この唇で言って欲しい。
そしたらすぐにその唇を塞いで閉じ込めるから。


「ほら、言って?指じゃなくて、何が欲しいの?」


オタク君の喉仏がコクッと動いて、ゆっくりと口が開いた。


「…………太くて、おっきいの…。俺にさっき入れて、グチャグチャにしてくれた、熱くて、かたいの…」
「っ」
「これを……入れて…」


オタク君が手探りに俺のモノを探して、握った。
下から俺を見上げて、そして一言。


「…………これ、入れて。お願い」
「っ」


それだけでも足りず、続けてオタク君は言う。


「大きいの、ちょうだい。奥突いて、たくさん突いて……俺を犯して」
「…………」
「俺のここに、おっきいの、入れて………」


オタク君が自ら後ろを指で広げて俺のをそこに誘おうとする。
それに加えての、露骨な言葉に、俺が我慢出来るわけもない。


「っ、今すぐにあげる……」
「ぁ、あ……来る、入って、くる……んっふっ……ひやぁぁぁ」
「っ、締め付けてくるね……」


挿入したのは本日2度目なのに緩んでなくて、むしろもう二度と離さないと絡みついてくる。


「あぁ、くる……気持ちいい……イイ……イきそう…出したい」


譫言のように漏らす言葉すら可愛くて無防備で、俺の欲情を煽った。

ピクピクと震えてしなる身体。
焼けてない綺麗な肌。
汗をにじませ赤く紅潮してる肌。
締め付ける内壁。


「イって良いよ。何回でも、たくさん……たくさん出して……」
「ふぁ…… はっ、んぁ……ひんっ」


激しく奥に打ち付けて、前立腺を突く。休みなく腰を動かして、休みなくオタク君から艶声を出させ続ける。



「もっ…イク……イって、良い?……せーえき、出したい……」
「うん、イって良いよ」
「あんっ、前、触っちゃ……だめぇ……あ…っ、あぁぁぁぁっ」


前を扱いた途端、オタク君は女の子みたいに可愛く喘ぎながら精液をたくさん出して達した。


「っ、あ……出しちゃ、った……」


放心しているその姿すら、可愛くて、俺はまた律動開始して、オタク君が失神するまで激しく快感を与え続けた。

………



「…………なんてな。凄い可愛いどうしよう。犯したい。俺の入れて泣かしたい」

そう言うイケメン君の手にはたくさんの白濁とした精液があった。

Fin.

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あきゅろす。
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