◆Short Novels
3 終
「さて、佐藤どうする?」
というか、どうして欲しい?
聞かなくても姿を見ただけで分かる問いを濱本は敢えてする。
本を読んでいたら没頭してしまったようで、気付いたら一章分読み終わっていた。流石に放置し過ぎたかと、その頃背後にいた佐藤を思い出し、ようやく濱本は本を置いて背後を振り返った。
「あ、あ……お願い、濱本、おねが…い。もっ、もう、俺……」
「どの立場で言ってるの?頼んでるのに言い方がなってないね。佐藤は馬鹿だからそれも分からないのかな?」
濱本は椅子に座り、涙を流している佐藤を見下ろす。その痴態は見事で、彼の暴力に泣いてきた生徒にぜひ見せてあげたい。
「っん、お願いします……いれて、ください……濱本、おねがい、します……」
濱本の枕に自らの頭を押し付け四つん這いになり、尻は高くあげて後ろの孔には持参したというバイブをくわえ、イかない為に自身の根本を押さえ。
揺れている腰は余りにだらしなく、バイブ音は耳障りで、人のベッドを先走りで汚しているのは不愉快で。
しかし、佐藤の泣き顔だけはとても良い。
「まぁ、いっか」
「あ……、はま、もとっ」
濱本の言葉を了承と受け取ったのか、佐藤は顔を綻ばせて身体を起こそうとする。
「佐藤、忘れたの?」
「あ……何、が?」
「今日部屋に来たのは一人で大人しくするから、でしょ?」
「あ、あ……あ、やだ。嫌だ……濱本っ」
「イっても良いよ。許してあげる。でも、俺は何もしないからね」
佐藤からすればまるで悪魔のような言葉なのだろう。佐藤の笑みは反転、絶望の色へと染まった。
相手してもらえるからと、濱本の勉強と読書の間、達することを自ら禁じながらも後ろをバイブで馴らし、声を抑えて耐えたというのに。
「濱本、見ていてあげるから」
優しく微笑んで、暗に早くしろと促す。
「っ……ふっ…あっ……ひゃ」
佐藤は抑えていた手を緩め、空いた手を後孔に埋まっているバイブへと添える。
「ふぁ、あ……あぁぁぁぁっっっ」
バイブを思い切り動かしてかき回して、喘ぎ声と一緒にグチュグチュと水音を部屋に撒き散らして、佐藤は一人で達した。
「……うるさいよ、佐藤」
「はっ、ふっ……ごめんなさい、濱本。ごめんな、さい……」
「何に対して?」
椅子から立ち上がり、濱本は佐藤の目尻に溜まっていた涙をぬぐい取り、ペロリと舐める。
「うん、しょっぱいね」
「あ、」
「俺が戻ってくるまでに後始末ちゃんとしといてね」
佐藤の頷きを見ることもなく、濱本は一人佐藤を自室に置いて出て行った。
ーーーこれが、濱本とおかしな友人の佐藤の日常。。
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↓あとがき
初のエロ?。という程エロくないです。
佐藤くん、かわいそう←
初めて書く性格の2人でしたが、
お付き合いありがとうございました。
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