◆Short Novels 9 . 「っ、あ……はぁ……んっ」 恍惚な表情を見せながら刺激から快感を得ている佐藤を見据えながら、ただひたすら笑顔を見せるでもなく佐藤のものを蹴る濱本。 その表情には呆れの色が滲んでいた。 「……蹴られてるのに、そんな嬉しそうな顔するんだね」 「んんっ……だって……あっ、あぁっ……」 「先走りも相変わらずだし……」 「い"っ……あ"ぁっ」 「押さえさせた意味あるのかな?」 時折汚れた足を佐藤の太ももになすりつける。 それさえも佐藤はなぞる濱本の指に合わせて声を出して身悶えた。 「……もう、さっさとイキなよ、変態」 足も疲れたし、と。 濱本はそれまでとは強さを増して蹴り始めた。 「あ”ぁぁっ、はっ……ひっ…」 佐藤の声からは甘さよりも悲痛さが滲み出て来て、根元を持っていた手も震える。 「しっかり押さえときなよ」 「っう」 たったその一言で佐藤は口を固く結んで襲いかかる激しい刺激に耐える。 濱本はその様子にほんの少し笑みを浮かべて、佐藤の片足を持ちながらガクガクと揺らした。 「っ、あ"、あ"、んぁ……あぁぁぁ」 喘ぐ声から辛さが滲み出てきた頃、絞り出すように佐藤の声が断続的に出された。 それまで以上に背中をしならせ、身体を小刻みに震わせて、パタンと濱本の方へ倒れてくる。 「……あっ…はっ……あぁ……」 「蹴られてドライでイッたの?」 「っん……イッた……あっ」 長い余韻に耐えながら濱本の問いに答えた佐藤はそれでも上半身を起こして、自らスカートをあげた。 「ちゃんと、イッた……よ……」 「見せられなくても分かってるよ」 「…っ…はま、もと……」 力が入らないのか、そのまま濱本へもたれかかった佐藤は首へ腕を回して抱きついてくる。 「重たいんだけど。つーか、お前のが当たってきて気持ち悪い」 「はま、もと……」 「なに」 「濱本のが、欲しいよ……」 「触る事を許したつもりは無いんだけど」 暗に勝手に触って来た佐藤に釘を刺した。 けれど、ドライの後の佐藤はすっかり次の快感の欲しさに脳が麻痺しているのか、濱本の言葉に反応しながらも、うなじに唇を這わせてくる。 「だから、我慢の出来ない奴は嫌いなんだよ」 「いっ」 濱本は佐藤の首の後ろに手を回し、自分の方へ寄せるようにしながらベッドへ俯せにさせた。 「言ったよね?ただの淫乱で変態な犬は嫌いなんだ」 「っ……ごめん、なさ……」 押さえつけながら佐藤の腰を高く上げさせる。 「まぁ、結局お前は俺が一度もイカないのにドライとは言え二回もイッたわけだし、付き合ってもらうよ」 「ひぁっ」 ベシッと、赤いスカートから覗く佐藤の白い尻を一度叩き自身の先端をあてがった。 決して挿れず、ただその窄まりに添えるだけ。 「あ、あ……」 「一回今日入れたし、もう慣らさないからね」 「っあ……はっ、ふあぁぁぁっ」 宣言通り、濱本は一息つく事もなく、一気に奥まで自身を佐藤の解し切れてない後孔へと埋め込んだ。 佐藤の苦しさと快感とが混ざり合った高い声が部屋に響いた。 「……うるさいよ、ばか」 「ひぁっ」 叱りの意味を込めて、また尻を一度叩いた。 振動でナカがキュッと締まり、同時に濱本のモノも締め付ける。 「っ、相変わらずお前のナカは貪欲だね」 「ふっ……んあっ……濱本……」 「うるさい。飛ばずにしっかり付き合ってね」 「い"ぁっ……はっ……あぁっ」 叩かれても反応して締め付けてくる佐藤がおかしくて濱本は笑みを浮かべた。 本当に、この淫乱で馬鹿な変態は飽きない。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |