◆Short Novels
４
.
「もう……無理だよ、そうすけ…」
「無理じゃないよ。ちゃんと翠は感じてるし、まだ精液も出てる…」
もはや白濁してなくて薄い汁となっているそれを、精液と呼べるのか。
もう限界だと訴えている慧に、蒼介はまだ大丈夫だと言う。
感じる事に限界はない。
何度だって蒼介の愛撫により快感を得るし更に感度は増していく。
その反応を見て蒼介は何度となく慧の中に吐き出して、動くたびにグチュグチュとかき混ぜられている音が聞こえてくる。
「そう、すけ……本当に…やすま、せて……」
何度も鳴く声は涸れて、埋められている中は蒼介の形に広がってジンジンとして、それなのにまだ欲しいと、離したくないと締める。
「そっか。翠は恥ずかしがり屋だったよな」
「へ？」
嫌な予感が、した。
蒼介の声が、地を這うように冷たい。
「身体は素直だけど自分からおねだりしたくないから、そんな風に言ってるのか。直接言うのは、恥ずかしいから」
「違う、そうじゃ、なくて……」
「それとも、嫌になった？俺とするの？離れて行くの？」
「っ、痛いよ……そう、すけ」
「そんなの、許さないから……俺の前からいなくなるなんて、絶対に」
ガッシリと腰を後ろから掴まれ、片手で慧の腕も拘束する。
背骨にそってゆっくりと舌が這って、その感触に身震いする。同時に、今から何されるか分からなくて怖くもなった。
「俺無しじゃ生きて行けないように……してあげるから。安心して？」
「っ、蒼介？」
今蒼介がどんな顔をしているのか見たくて振り返ろうとするが、掴まれている腕によってしっかりと確認する事が出来ない。
「大丈夫、翠。俺はどんな翠だって、愛してるから」
「…………何、するの？」
「可愛い翠、怯えないで大丈夫。ただ少し、俺のでいっぱいにするだけ。俺を強く感じてもらうだけ」
「今、より？」
「うん」
今でももう、慧の中は蒼介が放った熱でいっぱいだ。苦しくて、蒼介が抜き差しするたびに聞こえる音も嫌だ。
グポッ、グチュ。
きっとたくさんかき混ぜられて泡立っている。それでもまだ蒼介は足りないと言う。
「……怖いよ、蒼介。俺はもう」
「俺は翠が全てなんだ。翠も俺だけにするから……」
―――蒼、俺はもう、お前無しじゃとっくに生きられないよ？
慧の中に埋まっている蒼介のモノがまた大きくなって、存在を誇張してきた。
.
［*前へ］［次へ#］
[戻る]
無料HPエムペ！
携帯モード]
[
URL送信]
