Geass×PERSONA3パロ
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―――4月7日 朝
コンコン。乾いたノックの音がする。ルルーシュは、既に着替えも終え、新しい制服に袖を通していた。
「紅月ですけど、起きてる?」
「今開ける」
ルルーシュはすぐに部屋の扉を開けた。
「おはよ。眠れた?…先輩に案内を頼まれてるの。そろそろ時間ヤバいし、もう出られる?」
ルルーシュは素直にその好意をうけとり、案内を頼むことにした。地図で大体の場所は把握しているが、やはり案内されたほうが確実だ。
「あぁ、準備ならできている」
「そう?じゃ、いきましょう」
ルルーシュはカバンを持ち、カレンとともに学校へと向かった。
学校までは、電車だった。
「ほら、あれだよ」
車内の窓から、その建物、アッシュフォード学園をさす。広い敷地に初等部、中等部そして高等部がそれぞれたっていた。エリート校なのが見て取れる。印象としてはいいほうだった。
駅に着き、少し歩くとその場所にはすぐだった。そして、丁度校門の前まで来たところでカレンの足がとまる。
「着いたよ。ここが、アッシュフォード学園。これからよろしく」
カレンは笑顔で言った。
「ここからは一人でいいわよね。ぁ、職員室はそこの左の廊下を行けばすぐよ」
「あぁ、助かった」
ルルーシュがお礼を言う。案内は丁寧でわかりやすいものだった。
「他に解らないこととかある?」
「いや、今は特にない」
そういうと、カレンは少し間を置いて重たそうに口を開いた。
「…あのさ。昨日の夜、その…いろいろ見たでしょ?あれ、他の人には絶対に言わないでもらえる?」
顔は不安を見せながらも真剣だった。
「…あぁ、わかった」
了承はするも、ルルーシュはなぜそこまで口止めするのか理解しがたかった。
ただわかるのは、口外されて困るようなことであることは、間違いないということだけ。その原因は銃にありそうだが、それだけではない様子だった。まさか毎日訪れる、あの気味の悪い夜時間のことか…。推測は止まらなかった。
だが、説明してもらえるようではあった。本当にそうかはわからないが、今は説明をキッチリされることを信じて、今すべきことである職員室で挨拶をするほうが優先順位的に高位だ。
「左だったな」
「あ、うん。そうよ。…じゃ、私いくから」
ルルーシュはそこでカレンと別れ、職員室へと向かう。
「失礼します」
ルルーシュは礼儀正しく職員室に入った。
「あの、今日ここに転校することになっている…」
そういいかけて、一人の先生がルルーシュに近づいてきた。
「ぇっと、君が転校生…?」
「ぁ、はい。そうですが…」
ルルーシュの前に来たのは一人の男性教師。いつの時代だ、といいたくなるようなリーゼントだった。印象に残るのはその部分だけと言ってもいいだろう。
「ぇっと…ルルーシュ・ランペルージ。2年で間違いないよな?…結構転々としているんだな。で、両親は…10年前……ぁ。…す、すまない…。ここ最近忙しくて…」
ハハハ、と軽く笑ってみせるが、ルルーシュは気に食わなかった。ヘラヘラとしていて、しかもそういったものを事前にちゃんと読んでおかないというのが特に。いくら忙しいとはいえ、前日までには見るべきであろう。
「いえ、いいんです。10年も前のことですから」
ルルーシュは先ほど思ったことは、自分の胸の中にとどめておいている。登校初日は、いい印象を植え付けておくのが、これからのためだ。
「えーと。自己紹介がまだだったな。俺は扇要。国語を受け持っている。よろしく」
「はい、宜しくお願いします」
ルルーシュは笑顔で会釈する。もちろん、作り笑顔。
「クラス分け見たかな?君は俺の担任するF組だ。でも、この後すぐに始業式があるから、先に講堂のほうに案内するよ。ついてきてくれ」
「ぁ、はい」
ルルーシュはとりあえず扇という教師の後についていった。
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