novel
Febrary 18
俺らって
すごい活動休止してたな…
だとか
ルクの一日を知れたよな
等と
他愛もない話をしていたら
いつのまにか
デジタル表記の日付は
[2月18日]を表している。
今日ってなんかあったような気がするなぁ…
みんなが
疑問に思っていた。
――とりあえず
活動休止だった内容は割愛させていただく。
今後話せるときがくるかもしれない
毎日が
記念日みたいなルクは
なんとも思っていないかもしれない
(いや、もしかしたら家事が忙しくて
何も考えられないのかもしれない)が
今日はやはり
特別な日であることに変わりない。
一年に一度は
訪れるはずの日だ
訪れない人の例としては
うるう年ぐらいだろう
そういう人には出会ったことはある程度で
仲が良いというわけではなかったので
どういう対処をしているのかは知らないが
今日は関係ないので
またまた割愛―
そろそろみなさんも気づいてきた頃だと思うが
ここでネタバラシ
今日は[誕生日]だ。
簡単に誕生日だと言っても
毎日のように誰かが生まれているわけだから
毎日誰かを
祝っているわけでもない
今日は百華の誕生日なのである。
これは祝わずにはいられないだろう！
そう気づいたセン・アズ・ルクの三人衆
ちなみに気づいたのはセンである。
こういうところには敏感な吸血鬼であった
とりあえず百華になにをしたら良いのか
三人は無い知恵を絞り考えた
――数秒後
血を飲みほして吸血鬼にしてやろうZE☆
そう叫んだのは
言うまでもなくセンだ。
それは危険かも
飲み干しちゃダメだよ
多少は残さないとね
笑いながら
アズはそんな冗談を言う
…！
本気でとらえてしまうルク
言葉もでなかったようだ
かわいそうで仕方がない
家事までしてもらって何も思わないのかこいつら
と、とりあえず
誕生日の定番といえば
僕はケーキだと思うんですが…
ルクは怯えながら言う
気付かないうちに
丁寧語で。
あぁ
ルクってそういうの作るの
得意そうだし好きそうだ
と、二人は納得の様子
…後者は納得されても
男の子の場合は嬉しくないだろうけど
結局ルクの案を採用して
ケーキを作って届けることにした。
――数時間後
完成したのは何故か
お好み焼きであるように見えた。
どんなミスをしたらこうなるんだ
やっぱりセンやアズの言いなりでは
立派なケーキはできないぞ
と気づくルク
いや…
ちょっと待てよ？
よく見たらこのお好み焼き…
鰹節っぽく見えるのが削りチョコで
マヨネーズがホワイトチョコだ
普通のスポンジケーキが
こんな風に
変わってしまうとはな…
誰がこんな画期的な勘違いケーキを
生み出したのだろうか。
百華にあげたら面白そうだと
不覚にも思ってしまった。
ちなみにセンやアズは
ルクの家事中にテレビで見たこれを
思い出していたようだ
彼らは存在自体がルクに
邪魔だと思われていたかもしれないと考えると
この件でチャラになったのではないだろうか
逆にルクが心配である。
何故か落胆したような気配を漂わせている。
そんなにあれをお好み焼きと
間違えたのが悔しいのか？
さすが死神なだけある
…どういうところが
と問われたら難しいが
雰囲気で、だ
結局メディアから得た知恵を使っただけで
こいつらは馬鹿なんだと
彼なりに思いが整ったようで
ラッピング作業にとりかかっているようだった
行動が早い
早すぎるぞ死神！
しかもどこからそんな可愛らしいボックスやら
リボンやらを調達してるんだ
恐るべし死神
いや、恐るべしルク
死神でもこんなことができるのは
ルクぐらいだろう…
そしてお好み焼きっぽく見える
勘違いケーキを入れるというのに
本物用の可愛らしい入れ物じゃ
勘違い度も低くならないかな？とかは
思わないのだろうか！
本人に言ったらデスサイズで
一発だと思うので心で思うだけにしておく。
みなさんもそうしたほうが良い
さて、三人は
百華の元へ届けに行ったようです
Happy Birthday！百華
百華のリアクションは想像におまかせします。
2009/02/18 慄
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