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空は快晴。



今日は見事な秋晴れだった。
窓側の席で、授業中にも関わらずボーッっと空を見上げる。

たまに先公が何だかんだ言ってくるけど完全無視。
オレの人間性なんてこんなもん。

ま、サボってねぇだけマシな方だろ…?


自分で自分に言い訳。


キーンコーンカーンコーン♪

「やっと終わった…」

手を組んで伸びをする。ただ話聞いてるだけの授業は本当につまんねぇ。国語とかサイアク。今日みたいに昼休み前の授業が国語だったもんなら…

「ねみ─…」

睡魔が襲ってくる。
けど、すぐにアイツが来て、オレの眠気なんかウソみみたいにどっかに飛んでいく。

「失礼します!!檜佐木先輩いますか!」

早速来やがったか。
いつもより早いご登場。

…仮にも後輩のくせして、教室の入口で大声で叫ぶ。周りのクラスの奴等はもう慣れたみたいで、『また来たな』とか言って笑ってる奴も居るぐらい。

ガタッ…

返事もしないまま席を立つ。返事するのがめんどくせぇ…ってか、いつもの事だし。



「今日は屋上でいいっスよね?」

廊下に出ると、オレが来るのを待ち望んでいたかのように、目をキラキラさせながら阿散井が立っていた。
話の筋は今日の昼飯を食う場所のこと。気分次第で毎日コロコロ変わる。

「ん。今日は空がキレイだしな」

澄んだ秋晴れの空を思い出す。

「…先輩、どっかに頭打ちましたか?」

「ばーか。さっさと行くぞ。」

「あ、ちょ待っ!」



*****



「あ、今日はデザートがあるんで、早く食って下さい。」

「デザート?」

屋上に着き、弁当箱のフタを開けながら阿散井が言ってきた。

「そうっス。先輩いつも遅いんスから。きっと先輩も好きだと思いますよ。」

「ふーん…」

食後のデザートね。恋次のおごりならなんでも良いけど…

あ。もしかして。

「なぁ」

「ハンフハ?(なんすか?)」

口に食べもんが入ったまま返事する恋次。
本人に言ったら絶対引かれるけど、こういうトコとかすげぇ可愛い。

「…先輩?」

うおっと。オレとしたことがトリップしちまった。言いたかったことは…

「デザートってオマエ?」
「違います!」



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