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破壊の因子
頼まれ事
「僕ハテリクト申シマス。アナタは勇者サマデスカ?」
「勇者?……俺は違うよ」

リンクは首を振る。

確かに先祖は勇者で、今その勇者の服を着ているがリンク自身は勇者ではない。

「デモ勇者サマの格好シテマス。ダカラ勇者サマデス!」
「あ、いやだから……」
「勇者サマ、森ニ迷ッタノデスカ?」
「あ、うん。そうなんだ」

頷くリンクに、テリクは飛び跳ねた」

「ナラ僕ガ案内シマス!デモ、オ願イガアリマス」
「お願い?」

どうやらただというわけにはいかないらしい。

「森ノ聖域ニ怪シイ外ノ人ガイルノデス」
「森の聖域……?」
「ハイ。デクノ樹サマハ既ニオ年デ、邪気ヲ払ウコトモデキズ、オ亡クナリニナル寸前ナノデス!僕タチニハモウ勇者サマシカ頼ル人ガイナインデス!」
「そう言われても……。僕にできるなら」

頼まれてしまえば、正義心というか、お人好しというのかが疼いてしまう。

結局リンクは頷くのだった。






ケイリは鼻歌混じりに朝のハイラル城下町を歩いていく。
朝市でいい野菜が手に入ったのだ。気分も良くなる。

だが、その足が止まった。

「……ネク」
「随分と楽しそうだね、ケイリ」

逆立ったオレンジがかった茶髪の髪に、青いシャツを着た少年が苦笑混じりで立っていた。






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あきゅろす。
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