おお振り文
違ってしまった(花田)


いつも通り部活頑張って
家帰って来て
風呂入って

あとは寝るだけなのに
なのに今日は違ってしまった。




ブー、ブー‥

突然鳴り出すバイブ音。
マナーモードのままにしてた。

携帯を開けばメール受信の画面。

相手は誰だろう?
もう眠いのに。
阿部か栄口かな?
キャプテンの仕事も楽じゃない。

「―…ッ‥」

画面を見て息を飲んだ。
“田島悠一郎”の文字。
紛れもなくオレの恋人の名前。

受信BOXを開けば短いメール。

『花井、何してんの?』

他愛もないメール。
オレは眠いのを我慢して、ベッドの中でメールを打った。

『もう寝る直前。田島眠れないのか?早く寝ろよ』

返信すればすぐ返事が来た。

『花井に会いたい』

「‥はッ?」

文に対してクエスチョン。
会話になってないぞ?

『さっきまで一緒に部活してたろ?急にどうしたよ?』

『わかんない、会いたい』

なんか胸が熱くなる。
うん、オレも会いたいよ

何て返事をしようか迷ってたらもう一通メールが届いた。

『花井、好き』

心にストレート。
効果音を付けて表現するなら
キュンときた。

メールなんかじゃ我慢できなくて
気付いたら電話してた。

「―もしもし、田島?」
「お、花井っ」
「オレを寝させない気か?」
「何があ?」
「‥もういいよ、てか早く寝ろ」
「寝るよ、もうちょいしたら」

田島の声を聞いたら
もっと会いたくなった。

こんなはずじゃなかったのに。
後は寝るだけだったのに。

「花井〜?」
「え、あ、悪い。ぼーっとしてた。じゃあ早く寝ろよ、おやすみ。」
「おやすみ〜」

電話を切った。

オレは部屋の電気を消して寝る体制をとるもの、眠れない。

するとまたバイブ音。
メールの送り主は言うまでもなく、田島。

『電話サンキュ、花井の声聞けてよかった。んじゃおやすみ』

「ったく、あいつは‥ん?」

下へどんどんスクロールして行くとまだ文があった。




大好きだよ、花井(^3^)』

「っ………‥」

何だよこの顔文字とか
他にも言いたいこと
山ほどあったけど

とりあえず

「お前のせいで眠れねーじゃん」







いつも通り部活頑張って
家帰って来て
風呂入って

あとは寝るだけなのに
なのに今日は違ってしまった。

たった一通のメールのせいで。






君からのメール。




―END―






*あとがき*
初ハナタジです!
駄文失礼致します。

急にメールを題材に書きたくなりましてハナタジで書かせて頂きました。

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あきゅろす。
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