Dreeeeeam!
寝言は寝て言え(学パロ半兵衛)
私みたいな怪力バケモノ女が、
何故よりによって病弱王子に、
ストーカーされなければならないのだろうか。
「どっか消えろこのドすけべ変態仮面野郎!!!」
怒号と共に放たれた強烈なアッパーカットが直撃し、一際目を引く白い学ランが宙を舞う。
そんなバイオレンスな光景に全く反応しないクラスメイトが、この行為が繰り返される回数の多さを物語っていた。
「っ……そんなツンデレな君も良いけどね……昨日の夜みたいに素直になりなよ?」
「ふっざけんなあぁぁああ!!何が『昨日の夜』?!昨日は十分ボコボコにしてやったろーが!」
「それが君の愛情表現なんだろう?」
「死んでこい。」
トス、と手刀を首の後ろに落として、病弱な彼の意識を飛ばさせた。
私よりも大きいくせに軽く感じる身体を受け止めて、後ろにいた秀吉に渡してやる。
「……何とかなんない?」
「無理だな。」
「そーよね……。」
はぁ……、と溜め息をつくと、一応彼を保健室に連れていってくれ、と秀吉に頼む。
全く……私だけでなく生徒会長の手まで煩わせるアイツにはほとほと呆れているのだが、何故、アイツは、
『殴っても殴ってもキリがない……』
――諦めてくれないのだろう。
明智先生の痛い治療だって受けているはずなのに、
帰って来ては付き纏って、相も変わらず気持ち悪く笑いながら。
「愛してるよ、なまえ。」
「っ??!」
回想に続く言葉と同じ言葉。
それと同時にふうわり包まれる感覚から、反射的に肘が強張り反撃の体制をとってしまう。
強張る身体を精神をもって押さえ付けじっとしていると、後ろから抱き着いて頭を肩に埋めていた彼は跳ね上がった。
「抵抗しないのかい……?!」
「……殴られたかったの?」
「それは遠慮したいね。」
ぎゅうぅ、と抱きしめる力が強くなって、ふふ、と笑う声が聞こえた。
「な、何が可笑しいのよ………!?」
「やっぱりいつもが素直じゃないんだよ。」
「……っるっさい。」
振り返って見た彼の笑顔は、
すごく綺麗で、王子さまだったとは、
死んでも言ってやらないつもりだ。
寝言は寝て言え
―――僕の愛が本気だって分かってたんだろう?
―――しっ……知らないわよ!
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強いヒロイン好きww
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