Dreeeeeam!
勘違いかのじょ(佐助)
※告白はいつ?の続きです。
相手が佐助に切り替わりますのでご注意!
「風魔、何見て笑ってんの?」
「……教えない。」
机に頬杖をついたまま珍しく微笑んでいる風魔が気持ち悪くて思わず声をかけたが、素っ気ない返事を寄越された上目線すら向けられなかった。
……まぁ何を見ているのかくらい、視線を辿れば分かる。
その先にいたのは、ある時いきなり風魔にメアドを聞きに来ていたあの子。
一目瞭然で奴に惚れている………そんなの分かりきっていたのに、俺様はその子に惚れた。
「なぁ、なんで声かけに行かない訳?」
「……好かれているのか…?」
「……微笑み合うとかバカップルの領域よ?」
はぁ、と盛大についた溜め息を取り戻す為に吸い込んだ空気はモロに風魔の香水の香り。
昔から気に食わないと思ってはいたが、彼女が好くなら話は別だ。
自力で探し出した香水は、彼女の元へ向かうときの必須アイテム。
姿こそ見せられないけど、香りで存在を示す……なんか俺様素敵じゃない?
少々狡いとは思いつつ、風魔より彼女を知り、より側にいる為の正当な手段だから、ね?
そんな俺様の努力虚しく、彼女がいつも呼ぶのは『小太郎』
いつもはそんな風に呼ばない……否、苗字すら呼ばないのに……
だから一際大きく音を立て、彼女が眠るように仕向けるのはきっと軽い嫉妬の所為だ。
『はいはい、もう寝るから。おやすみ。』
そう言ってベットに潜ったのを確認したら、一瞬だけ近寄って布団に触れる。
あとは、さよなら。
(隠しカメラに盗聴器、GPSだって身につけてもらってるんだし)
「あーあ……俺様って健気ー。」
でもそれで終わる俺様じゃないってコトくらい、分かって欲しいね。
くすすと口元を緩めたら、席を立って彼女の元へ。
「なまえちゃん、今日委員会だよね?」
「ひょわっ?!、ん?うん、うん今日だよ。」
「ありがとー。……風魔!だってさ!」
「!!!」
真っ赤になった彼女の頬を抓って風魔に向かい、にんまり笑いながら心で喋る。
間違いかのじょ
−−いつ君は間違いに気付くかな?
−−でもその時には…手遅れだからね?
おまけ
「ひゃふへ、なにひゅるの…」
「ボサッとしてるからだよー、もー可愛いねなまえちゃんは。」
「うひょ、かわひくなんかなひ。うひょつきはひらい。」
……ねぇ、
俺様にも風魔みたいにかいがいしくしてよ!
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