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池袋


目が覚めたらやばいことになってた
え?どんなことかって?そりゃ…


「オイ」


『はははははいいっ!?』


「誰だお前」


目が覚めたら 持ち上げられた自販機の上にいました(笑)




〜でゅららら篇〜


「…シズちゃん何それ手品?」


「どんな手品だっ!?つーかだいたいお前どっから現れた!?」


『それが私にもさっぱり…』


気づいたらこれの上にいました と金髪のお兄さんに言ってから自分で自販機から飛び降りた
結構高さがあったので足が痛い
足の痛みを堪えて立ち上がり キョロキョロと周りを見渡してみる とりあえず現状把握だ

まず 目の前にバーテン服の自販機を持ち上げた人がいて…バーテン服!?
思わず二度見
そしてその向かい側には全身真っ黒のファーが特徴的なコートを着た人がいて…あれ!?この組み合わせ…いやないでしょ 気のせいでしょ
そして遠くからこっちを見てるのは 黒いバイクに跨がった猫のメットを被った人…ちょっ待て 違うよな?ただのそっくりさんだよな?


「とりあえずお前退いてろ 臨也ぶっ殺した後で話聞くからよ」


『あ はい…って臨也ァァァ!?』


今この人臨也って言った!?
慌てて黒い人を振り返るとそちらも私同様驚いた顔をしていた
俺のこと知ってるの?と聞かれたのでとりあえず頷いておく この人が臨也…いや 折原臨也って事はまさか
再びバーテンさんに振り返ると いつの間にか先ほどの猫メットの人が隣にいて何やら話していた しかも何かあの機械的なもので…
これは間違いないと確信して思いきって尋ねてみた


『あのー…もしかして平和島静雄さんとセルティさんですか?』


「お前俺とセルティのことも知ってんのか!?」


静雄さんもセルティさんも驚いていたが 臨也さんがいやシズちゃんは有名だからね とツッコミを入れていた
…ということは ここは某何でもアリな池袋の世界!?


「ところで君 その変な格好は何?いきなり自販機の上に現れるなんて何者なの 確かにシズちゃんが持ち上げる前もその直後もいなかったのに」


臨也さんに言われてはたと気づく お昼寝してたから自分は隊服姿だ 奇跡的に銃刀法違反にひっかかる代物は持っていない
改めて臨也さんの方に向き直ると 思いの外彼の顔が近くにあって思わず後ずさった このイケメンが!


『えっと 部屋でお昼寝してたはずが目が覚めたらここにいて…つーか近い!寄らないでください!』


「それが本当なら君は超能力者?できるものならこのまま詳しく話聞きたいけど シズちゃんがすごい顔でこっち見てるからやめとくよ 代わりに俺の連絡先あげる 知ってるかもしれないけど一応情報屋やってるんだ」


『え マジもんですかこれ?』


「そうだけど」


マジかァァァ!!えっうわっやべー!!名刺もらったァァァ!!
臨也さんがこの子大丈夫?って目で見ているが気にしない


「じゃあ俺はこれで失礼するよ またね」


「逃がすか臨也ァァァァ!!」


『どうわっ!?』


頭上をすごい速さで通過した自販機に驚いていると セルティさんに腕を掴まれ 避難させられた


「【静雄に聞いたが お前はどこから来たんだ?】」


『たぶん異世界?』


背後で聞こえる物が壊れる音をBGMに 本当の事を言えば 言葉を打ち込む右手がピタリと止まる
無理ない だって非現実的だし
ところがセルティさんは 信じられないが私も似たような部類だからな…と言っているセルティさんに同感して ふと思い出した事を聞いてみた


『そういえば 首ないってマジすか?』


またもやピタリと停止したセルティさんだったが 少し考えてから頷き猫メットを外した
メットの下は本当に首がなく 黒い煙的なものが出ている
思わず言葉を失ったが ゴクリと唾を飲んでゆっくりと息を吸った


『あ…握手してください!!』


「【は?】」


自らセルティさんの手を握りブンブンと振る
やばいやばい!モノホンだ!!
それからサインをもらったり一緒に写メを撮ったりして幸せな一時を過ごしたのだが 相変わらず背後で行われている公共物の破壊は一向に終わる気配がない
いつ元の世界に戻るかもわからないし 早めにあの二人とも関わっといた方がいいだろう


「【楓?そっちに行ったら危な…】」


セルティさんが全部を打ち終わる前に 足元に転がっていた何かのパーツだろう棒を二本拾い 爆心地に飛び込んだ


『ストオオオップ!!』


「なっ」


「おっと」


左で小型ナイフを止め 右ではポストが寸止めされた 恐らく右は受け止められなかっただろうから助かった


「ばっ危ねーだろ!!」


「死にたいの?」


両サイドから殺気をあてられてめちゃくちゃ怖いが 大きく深呼吸して二人の顔をみ見てから ゆっくり口を開いた


『…とりあえず サイン下さい』


「「…は?」」


この後 二人と握手してサインをもらい 奇跡のスリーショットをセルティさんに撮ってもらいました

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あきゅろす。
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