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ヒットマンと事実


緊張して縮こまった私の頭を撫でて、大丈夫と言ってくれる沢田さんのおかげで少し落ち着いた。
開けるよ?と言う沢田さんに今度こそ大丈夫と大きく頷いた。

沢田さんによってガチャッと音を立てて開いた扉。


「あ、お帰りなさい10だガチャン


しかしその向こうの光景を見た瞬間、私は急いで扉を閉めた。


「……え?」


扉が閉まる音と沢田さんの声が虚しく静かな廊下に響いた。
誰か何か言ってたけど遮っちゃった…


「ちょっえええ!?何やってんの名前ちゃん!」


『私は何も見ていない私は何も見ていない』


「何言ってんのーっ!?」


いや無理ですよ沢田さん!!だってドアの向こうに変な人たちいたもの。パイナ…?的な髪型の人とか何か刀とか銃っぽい磨いてた人いたもの!


「俺の顔を見て扉を閉めるなんていい度胸だな」


『ギャアアアア!』


いきなり開いた扉と聞こえた声に私は沢田さんの後ろに隠れた。


「おいリボーン!あんまり脅かせるなよ」


「うるせー。俺に指図する前に中に入って紹介しやがれ」


「わかってるよ…じゃあ名前ちゃん、気を取り直して入ろっか」


背を優しく押され、沢田さんの後ろから部屋の中へと足を踏み入れた私はなかなか顔をあげることができなかった。
そんな私をフォローするように、すかさず一人のお兄さんが声をかけてくれた。


「ははっ緊張してんのか?大丈夫だぜ!」


深呼吸深呼吸、と言うちょっと場違いな気がするお兄さんの声を聞いたら、落ち着いた。沢田さんと言い皆人を落ち着かせるプロだな。


「お前が名字名前か。俺は世界最強のヒットマン、リボーンだ」


顔を上げていないはずなのに、突然視界に入った存在。
雰囲気に流されて、差し出された小さな手をしゃがみこんで握った。


『あ、どうも…って違う!』


いやちょっと待て!だって…え?赤ちゃんだよこの子!?何かスーツ着て銃持ってるし!


「リボーンは見た目こんなんでも中身は無駄におとズガン!…急に撃つなよ!」


私の頬の真横を何かが通った。
どうやらリボーン君?を煽った沢田さんはリボーン君に撃たれたらしい…あれ、撃たれた!?
しかも沢田さん普通に避けたし!


『ええええ!?その銃って本物!?つーか沢田さんすごっ』


「まあ俺たちはマフィアだから当たり前だがな」


「ちょ、リボーン!」


『………え?』



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