ロン毛とグラス
「うお゙お゙ぃ!!何だこのガキはぁ!?」
『ごめんなさい、生まれてきてごめんなさい。私なんかむしろ埋まれば良かったんですごめんなさい』
「ししっ俺のオモチャ」
土下座をしていた私の上に、王子さんがのしかかってきたせいで、思わずグエッと変な声を上げてしまった。
「…変なもん拾ってくんな゙ぁ」
『変なもんとは失礼な!』
叫び声を上げたら謎のロン毛に睨まれたので、土下座しておいた。
もう一度ロン毛さんに尋ねられた王子さんは、ジャッポーネ行ったら何かいたから連れてきた、と返していた。
それを聞いたロン毛さんが再度私を見る。イケメンだ。
「…お前もしかして、名字か?」
『え?あ、はい』
肯定したら、ロン毛さんの表情がどこか柔らかくなった。気がする。
「ししっ隊長こんなガキに警戒してたとかウケるー」
「うるせーぞぉベル!!」
「うししっあんなロン毛放っておいて遊ぼーぜ」
『死なない遊びでお願いします』
「待て待て待てぇ!クソボスに許可はとったのかぁ?」
『ボス?』
「あ、」
あ、じゃねーよ!!と叫ぶロン毛さんを何事かと見る。
ボスって誰?ここもボンゴレ関係の何かなら、ボスは沢田さんだ。
…そう言えば、山本さん沢田さんにちゃんと言ってくれたのかな?帰ったときが怖いんだけど。
「俺は知らねぇかガシャーン…」
『ええええ!!何か飛んできた!』
ロン毛さんの言葉を遮るように、どこからか凄まじい速さで飛んできたグラスは、見事にロン毛さんの頭にクリーンヒット。
慌ててロン毛さんが睨み付けている方を向けば、これまた目付きのよろしくない全人黒い方が立っていた。
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