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俺だって傍にいたい/ソウル夢/80000/詩羽様




「もう俺、ななしと一緒にいられない」


その一言が一瞬理解できなくて、呆然と立ち尽くす。

今、なんて?


「ソ、ウル…?どうし、て、」

「ごめん…」


私なにか酷いことした…?
なにか、なにかソウルを幻滅させるようなことを?
重い女だった?


「ねえ、ソウル…」
「このままじゃ」


震えてる、ソウルの声。


「このままじゃ…。ななしに、辛い思い、させちまうから」

「どういう、」

「いつ死ぬか、分かんねぇだろ、俺」


…なにそれ。
何考えてるの。(死ぬ、って)


「この先狂気が拡散して、危険も増えてよ。必ず生き残れるなんて都合の良いことは、無ぇから」


時間が止まったような錯覚。


「ばかじゃないの」

「おう」

「今更、何言ってるの」

「……」

「そんなの分かってるよ、馬鹿…!!!」


ああ情けない、私、泣いてる。
ぼろぼろ涙が零れた。

だって、死武専生だもの。
死と隣り合わせってことくらい、ずっとずっとずっと前から、解りきってたことだよ。(今更にも程がある、)


「いつ死ぬか分からないだなんて、みんな同じじゃない」

「……」

「傍にいたいよ馬鹿…」




俺だって傍にいたい




(根暗)
(…わりぃ、血迷ったこと言って)
(ホントにね)
(好きだ)


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あきゅろす。
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