捧
逃がすか!/キッド夢/50000/響様
「ななしッ!!!!!」
「え、ちょ、キッド何事!?」
突然名前を叫ばれて振り返れば、そこには大荷物に押し潰されそうになっている死神様ことキッド。
ああ、状況に対してミスマッチな美しいスマイルが私の不安を駆り立てる。
「実はだな…」
荷物をごそごそと漁りはじめる。
嫌な予感。嫌な予感。
足が勝手に逃げ出そうとしてるわ。
よし、逃げよう。
「逃げるなよ」
「はいごめんなさい」
くそう、ばれてたか!!
ガサガサ…
「ななし、見ろ!」
爽やかな笑顔。
手には…
「ごすろ……」
ゴスロリ。
え、ちょっとあなた、そんな趣味あったの。
「どうだ?」
「えとー…、うん、趣味なんて人それぞれだし…キッド可愛いから、似合うと思うよ」
「たわけ、着るのはお前だ!」
「え、私!!!???」
あっぶねぇキッドに女装の趣味ができたのかと思っちまったよ、私ったらうっかりさん。てへ。
「ですがねデス・ザ・キッド君、私は遠慮しておきたいのですよ」
だって抵抗あるもん!
「なんでだ、きっと似合うぞ」
「そういう問題じゃなくて…」
あららジリジリとにじり寄ってくる彼。
笑顔怖いよ。
ゴスロリと笑顔が怖いよ。
逃がすか!
(ぎゃぁぁあああ)
(せっかくリズが買ってきたんだぞ)
(リズぅぅぅううううう!!!!!!)
リクエストありがとうございました!
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