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平凡巻き込まれ
僕、松原大輝は小中高全寮制の男子校に通うごくごく平凡な高校2年生


全寮制の男子校と言われれば多数の方は予想がつくかもしれないけどまあ、ホモばかりいいる。思春期まっただ中に男しかいないところにいれば自然とそうなるだろうけど。




僕は高校からの外部生で最初は驚いたけど、
もともとそんな偏見もなかったのですぐに慣れた。




高校からの外部生はとても珍しいらしく僕しかいないみたいで、皆イツメンというものがあるし僕もフレンドリーじゃないので絶賛ぼっち中






.....だったんだけど。




「大輝!!何してるんだよ!トロいな!そんなんだから友達できねんだぞ!」


「痛っ痛いよ!一歩君!」


「早くしろよ!食堂混んじゃうだろ!」




5月に編入してきた山田一歩君。もじゃもじゃの髪にビン底眼鏡でここの学校は顔を重視する風習があり、生徒会や風紀委員は抱きたい抱かれたいランキングで決めるほどなので一歩君の格好はたくさん悪口言われていた。


それでも一歩くんは人を見た目で判断するなんて最低だな!なんて堂々と言っていてすごいなと思った。
席は僕の隣だったから名前を言ってよろしくって言ったら、


「俺、山田一歩!一歩って呼んでくれよな!もう俺達は親友だよな大輝!なんでも言ってくれよ!」




なんて言われてしまい今に至る。


友達がいなかった僕は親友なんて言われて嬉しかったんだけど、一歩君はこの学園の生徒会や風紀委員、クラスの爽やかイケメンくんいつも1人でいる不良さんなどなど親衛隊持ちと仲良くなっていた。




「おい平凡、一歩を待たすなんていい度胸してんじゃねーか。」


「一歩もこんな平凡相手しなくてもいいんですよ。」


「てゆ〜か〜邪魔なんだけど〜」


「......うざい。」




上から会長、副会長、会計、書記の順で言っている。


「お前ら!そんなこと言ったらダメだぞ!大輝は俺がいなきゃだめだからな!」


「一歩は優しいな」


「この子の優しさに漬け込んで僕達に近づこうとする君は最低ですね」


「もっと身の程を知れば〜?」


「.....邪魔。」




その生徒会の暴言が結構辛い。一歩君もフォローしているようで僕のことバカにしてるみたいであんまり一緒にいたくないなと思うようになった。しかし僕が一歩君から離れられたことはない。、、トロいから。




今日も今日とて、連行されるのだった。








翌日、下駄箱を開けたら手紙が入っていた。『放課後、裏庭』
....とうとう来た。親衛隊の呼び出し。
怖いどうしよう、来ると分かっていても怖いものは怖い。泣きそう。


親衛隊は美形の人に近づくやつに制裁という名の暴力をふるう。最悪の場合強姦されるんだ。




嫌だと思っても放課後は来る。僕は重い足取りで裏庭へ向かう。




「あんたみたいなのが生徒会の皆様と近づいていいと思ってんの!?」


「ホントにありえない!転校生にひっつきまわってさ!てかあの転校生もムカつく!」


「今日は忠告だけだけど次近づいたら容赦しないからね!」




今日は親衛隊の小柄な可愛い子が3人だけだ。それでも怖いのに次なんて言われたら僕は死んでしまう。どうしよう!
親衛隊は本当に忠告だけらしく帰ろうとしていた。




「あ、待ってください!」


「何?何か文句あんの?」


「違います!あの皆様が生徒会の方達のこと好きなの分かります。近づいてほしくないのも分かります。でも僕トロいし、断りきれないんです。なので協力してくれませんか?」




僕は自分1人じゃあれから逃げることはできないと思ったので親衛隊に協力してもらうよう一気にまくし立てた。


「はあ?意味分かんない。どう協力すればいいわけ?」




...なんと!意味分かんないとか言いつつも協力してくれそうだ。ホントは皆優しいんだろうな...


「いや、あの僕が一歩君に連れて行かれそうになったら呼び止めたりしてくれると嬉しいです僕も皆様を不快な思いにさせないよう頑張りますので」


「ふーん。」


「あんたいい子だね。なんか、ごめんね」


「わかった。他の親衛隊の子にも言ってみるよ」


「...っ!ありがとうございます!」




親衛隊の方達とても優しい!!!褒め慣れてないのかちょっと照れてる?




何はともあれ僕頑張れそうな気がしてきたよ。




end
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