†記憶と絆と物語†
No.5
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!」
桜花が頭を必死に押さえて叫ぶ。
攻撃が当たっていない頭からは血が出てくる。
「何してるの?」
「―――・・・」
涙も流さずに頭を押さえる。
そんな桜花を見ても雲雀は表情を変えない。
「割れば?」
「・・・て、てめぇ。ふざけんなよ」
桜花の周りは血の色に染まる。
血が付いていた。
「思ったより元気だね・・・」
「うぜぇ」
「まぁ。今日は終わりでいいよ。今日は」
「・・・何で、・・・2回言うんだよ」
「ほら、家に行くよ。歩けないなら草壁を・・・」
―――ドサッ
雲雀の話の途中に、桜花が気を失った。
屍のように。
一切動かない。
END
[*Ahead]
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