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スラムダンク
子供なのは俺の方かもしれないね 洋→←花
知っていたというのは変かもしれない。だって未来の事だったから。でも俺はお前がそう言うずっと前からわかってた。


茶色に変色した微かな枚数の葉を大事そうに揺らしていた木々はまた青々としげりだした。太陽の下に居ると暑さを感じる



もう見慣れた着ることのない制服をまとっている生徒とすれ違うとなんだか不思議な気持ちになる



「はぁ…。」


肺いっぱいに吸い込んだ煙を吐くと真っ白なものが口からどっと溢れた



吸い終わった煙草を乱暴に踏みアイツの元へ歩きだす


「よーへー!」


走ってくるソイツは見てるコッチが拭いたくなるくらいに汗をかきのびた髪もボリュームがなくなっている。


「ん?今休憩?…どうしたの?」
「どこ行ってたんだよ!ちげーよ。もう終わったの!そいで洋平に声かけようとしたら居ないから」
「あーごめんごめん」


どんどん声が小さくなる花道に笑って謝ると謝ってないだろなんて言われた


「自主練すんだろ?待ってるから大丈夫だよ」
「いや!今日はしねぇ。もう帰ろうぜ。すぐ着替えてくっから!」

人懐っこい笑みを浮かべ走り出しそうな花道に慌てて声をかける


「花道!…いいのか?そんなんじゃ…」


続きを言おうとするが喉に引っ掛かって言えないでいる俺に言葉が重なった


「いーんだよ!腹減ったから帰りラーメンな!」


追いつきようがないような速さで部室へと向かう背中をぼぅっと眺める


…2週間前いつもみたいに屋上で一服しながらサボってたら花道が来てコイツは天気の話をするみたいに自然に。本当に自然に俺に言ってきた


「洋平。俺卒業したらアメリカに行く」
「…そう」


花道はきっとずっと言い出したかったんだと思う。寝転がりながらサクに手をかけて遠くを見つめる花道を見ると声は自然だったけれど、ギュッと握られていた拳があったから。でもあまりにも唐突に言うもんだからこんな馬鹿みたいな返事しかできなかった。


本当なら"頑張って"だの応援の言葉をかけるんだろう。でも言われてすぐに気持ちの整理が出来て笑顔を向けれる程俺は大人じゃない。わかってたはずなのに。今だってまだ整理仕切れていないから言葉に詰まったんだと思う。


"アメリカ"って言葉を出したら本当に花道が行く事を理解してしまいそうで。でも俺が言う言わないで花道が日本に残るなんてありえないのに。何故か抵抗がある。…ここまでガキじゃなかった気がすんのに。あの時深く聞かない俺にすぐに話題を変えてきたからあれからこの話はしていない。



そんな事を考えていると忙しそうに走ってきた。



「わりぃ!待った?」
「いや。早かったね。…んで?ラーメン食うんだっけ?」
「そうそう!今日は特別の特別にこの天才が奢ってあげようじゃないか!」


いつもの調子で言う花道にさっきまでの思っていた事が嘘みたいな感覚になる



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まえ*つぎ#

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あきゅろす。
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