[携帯モード] [URL送信]

-long-
02
今日も、穏やかな朝がやって…


「洋ちゃんおはよー!」




いや、来なかった。



あの後、
倉持は大騒ぎする沢村(♂)と沢村(♀)を止め、
とりあえず部屋に閉じ込めて、監督の元へ講義しに行った


しかし見事に説得をされてしまい、
終いには部屋が決まるまでは倉持が面倒を見ろと言われた

しかも、涼のことは一軍メンバーにしか知られないようにと言いつけられた。







倉持にとって、
悪夢の日々が始まった





「栄純起きろーっ!?
入学式だよー!?」


さっそく涼は大声を出す


「黙れぇぇぇえい!」


「「うわっ!?」」



起きたとたんに聞こえた怒鳴り声に栄純は飛び起き、
大声を出した張本人までもびっくりしている





「沢村ちゃん、
朝からうるさくすんな」


増子まで起きてしまった。
昨日、倉持に事情を聞いた増子は渋々納得していた。



「「増子先輩!おはようございます!!」」




さすが双子、
無駄に息だけはぴったりだ。
キレイにハモっていた


そのときだった、
涼の目がカッと開いた
そして






「あぁあああぁあーーーー…っもがっ」











突如涼が声を張り上げる
その声が上がったとたん倉持は涼の口を塞ぐ


「本当になんなんだテメェは!?」








「洋ちゃん…、制服…!!」








「あぁ?」



話を聞くと、
なんと制服をまだもらっていないから礼ちゃんにもらいに行かなきゃならないらしい






そう。
部屋をうまく抜け出して行かなければならない



「せ、先輩ー!
涼が可哀想だからついて行ってやってください!」


「…は?」



栄純の発した言葉に倉持は愕然とした
これ以上面倒を見るのはごめんだというのに、そんなことにまで行かなきゃならないのかと


「ってことで、
洋ちゃんっ付いて来てっ?」



涼は倉持に小首を傾げる。
もちろん、無意味なのだが




「沢村ちゃん、
涼ちゃんに少し制服を貸してやってくれ。」


「…はい?」



突然の増子の発言に三人とも頭にはてなが浮かんでいる





増子の作戦は、
見つからないようにするため、双子という顔が瓜二つな点を利用し
男子用の制服を涼に着せ、伸びた髪は制服の下に終う。
という作戦だった
そして着替えた涼は、
そのまま学校へ向かい
倉持が制服を持ち帰り本物の沢村が学校に行く
という順序だ





「そっか!
増子先輩頭良い!」



「うがっ」



ということで、
作戦は開始された








(オレはパシリか!)(倉持先輩!)(これ以上なんだ!?)(どんとまいんどっス。)(黙れ)





────────
書くの、はんぱなく楽しい(笑)



第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!