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be free
妹観察。

遥希は笑うと、子供のような顔になる。
元々年相応には見えないが笑顔になるとまた、屈託のない表情と言うか。

こちらを見つめる瞳は、逆に珍しいんじゃないかと思えるほどに深い黒。
ぱっちりした目ではないけれど、形が良くて可愛らしいそれを思わずつついてみたくなる。


そんな私に不快感を示した彼女は、あと少しというところまで伸ばしていた手を振り払って唇を尖らせた。

ぷっくりとしていて弾力のある下唇が一層顕著になる。
それは義父にも、写真でしか見たことがないが彼女を産んだ女性にも似ていなくて、
「昔冗談でお前は拾われた子だって言われた時、本気で信じそうになった」
と以前彼女は笑っていた。


非常に食欲(色欲?)をそそられたので、そのままぱくりと食い付いてみる。
面食らった遥希の呻き声が聞こえたが特に気にも留めず、食感を楽しむ。

少しだけ甘い吐息が漏れたことに満足した私は、彼女の頭を優しく撫でた。
艶のある黒髪。今は伸ばしているため、傷むのを嫌ってカラーリングをしていない。

その甲斐あって一本一本がまるで絹糸のような手触りで、私のテンションは上がるばかりだ。


「好きよ、遥希」


非常に良い気分で贈った愛の言葉に、無粋な妹は口元を引きつらせ、そして声を上げた。


「会話は!キャッチボールでしょ!」




私を夢中にさせるのは貴女の全て




(ごめんなさい全然聞いてませんでした)








※自分一人で大満足。

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