ももくり
爆弾発言(ももくり+のりか・キスする秒数シリーズ@)
「のりか…相談があるんだけど…」
ユキの真剣な顔を見て、何かあったのかもしれないと思った。
「なに?」
「実は…キスする時、秒数数えてるんだけどね」
「え」
「回数重ねる度に長くなってて…このままだと、数えることが出来なくなるくらい、ももくんで頭がいっぱいになりそうだよ!どうしよう!?」
「とりあえず、数えるのをやめなさい。
というか、そんな話聞かされた私の方がどうしようだよ」
やっぱり、ユキの思考は読めない。
「だって、秒数数えなきゃ勿体ないと思って!」
「勿体ないって…それで、毎回数えてたわけ?」
「思い付いたのが2回目の後だったから…1回目と2回目は数えてないの。
せめて、2回目は数えておきたかったなぁ」
ユキは心底残念そうだ。
「それに…少しでも意識を他に向けてないと、息継ぎするのも忘れてしまいそうでっ」
「勝手に溺れてろ」
「おぼ…れる…ももくんに!?
そっそそ!そんな!!ハレンチな!」
私は詳細を語らせたことを後悔した。
これ以上聞いていたら、壁殴るだけじゃ済まなくなりそうだ。
「ももくんで頭いっぱいにしてた方が、ももくんも嬉しいんじゃない?
というわけで、この話は終わり」
「そっかぁ…そうだよね!」
『ももくんも嬉しい』というワードで、納得させることが出来そうだ。
「ももくんのこと考えながら、息継ぎする練習しておくよ!
ももくん!ももくーん!」
これはこれで、ユキの頭は大丈夫だろうか?
いや、ももくんで頭がいっぱいなのは、いつものことか。
結局、何も心配することはなかった。
爆弾発言
「かわいい顔して、やるね。ももくん」
「急になんですか!?」
一番の被害者は、悩んでいたユキでも、相談された私でもなくーー
勝手にいろいろ暴露されている、ももくんかもしれない。
2016/8/1
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