君の笑顔は100万ボルト!(五年×竹) それはある昼下がりの事、とある長屋の一室には5つの影が集まって何やらもめにもめている様子。 「八!今日のおやつはどれにする?」 「お、今日は俺が決めて良いのか?」 「ああ勿論!実は今日は各々菓子を持ち寄っていてな、八の好みを選んで欲しいんだ!」 ボサボサ頭の男を取り囲むよう様に輪になった4つの影はいつになくめらめらと火を灯している。 実は彼ら、今日のおやつである約束事をしているのだ。 (八が選んだ今日のおやつを持つものは、) (今夜、竹谷と二人っきりで) ((((竹谷の部屋にお泊まり!)))) という次第。竹谷の意思が全く持って反映されていない点は、まあ、見てみぬふりとしておこう。 「まずは私から!」 「あ、三郎ずるい!」 「いいだろ早いもん勝ちだ!良いか、八よく見ろよ〜、ほらっ!」 ばさっ! 「おおっ!随分上品そうな練りきりだなあ!」 「ふふっ!だろう?これは私オススメの有名和菓子屋の季節限定ものなんだ。美しくそして上品かつ味も良し!これ以上の品はないだろう?」 「うまそうだなあ〜!」 「流石三郎、選ぶものが違うね・・・!」 「くっ!確かに桃色の華が見事にはっちゃんの可愛さを引き立てている・・・!三郎恐るべしいいいい!」 「いや、兵助ここは負けるべき所じゃない!次、おれがいくよ!」 ことん、 「お、勘右衛門は・・・どら焼きか!」 「うん!美味しそうでしょ八左!」 「あれ、でもこのどら焼き、中身が少し違うみたいだぞ・・・?」 「流石八左!すぐ気づいてくれたんだね!そう、このどら焼きは只のどら焼きじゃあないんだ。ほらっ」 「うおっ!緑色の餡だ!」 「あ、此方は栗が入ってる!」 「そう、兵助の方は抹茶餡、雷蔵の方はほくほくの栗が入ったどら焼きだよ!どう?中々でしょう?」 「勘右衛門のやつ、委員会のおやつで出してきた事のない店を持って来たな・・・!」 「ふふ、三郎には負けないよ!」 「そうで無けりゃ面白くない!」 「どら焼きにも面白いもんがあるんだな!」 「さあ、それじゃあ次は僕の番だ!ていっ!」 パカッ 「おおおおおお!!!!!動物の形のビスコイト・・・!!!!!」 「え!これまさか雷蔵の手作り!?」 「まあね、中在家先輩とおばちゃんに手伝ってもらって作ったんだ。」 「兎、ヒヨコ、狸、栗鼠等々・・・どれもよく焼けていて美味しそうだな。」 「外国の菓子とはまた考えたな!ならば最後は俺が!」 「ちょっと待て兵助、その手の白いのは何だ?まさか・・・」 「ん?豆腐に決まっているだろう」どーん! (((こいつ・・・!!!))) 「なあ兵助、豆腐はおやつの部類には入らなくないか?」 「そうだねはっちゃん!でも心配しないで今からおやつにしてあげるからね!」 「兵助、それ、」 「まあ見ててよ。よいしょっ」 にゅにゅる〜 「あ、心太の押し出すやつを使ってるんだね!」 「成程。心太風豆腐か。」 「そういうこと。これに黒蜜をかければ・・・はいっ!久々知特製心太風豆腐!」 「これは中々うまそうだなあ。」 「お好みできな粉もどうぞ!はっちゃん!」 「兵助にしてはまともなもんだよね。おれはてっきり生のまんま豆腐だと思ってた」 「勘ちゃんてば酷いなあ、俺だって日々、如何にすれば豆腐が美味しく食べれるか研究してるんだからね!まあ、俺はまるのまんまの豆腐が好きだけど。」 「さあて、それで八、お前は一体どれにする?当然私のだよな?」 「いや、おれのだよ!!」 「僕のも悪くないと思うな。」 「俺の豆腐は格段に美味しいぞ!」 「う〜ん、そうだなあ・・・。」 出揃った菓子を手に8つの瞳がギラギラと竹谷を見つめる。竹谷は随分と悩んだ後、とうとう口を開いた。 「俺、全部がいい!」 「「「「え!?」」」」 「よく考えたんだけどさ、これだけうまそうなもん1つになんて選べないし・・・何より、」 竹谷はぐるりと4人の顔を見渡して、ニカリと笑う。 「皆が一生懸命考えて選んできてくれたものなんだ、全員で仲良く食べたいじゃん!」 「「「「ッ!!!」」」」 「それじゃあ駄目かなあ?」 「いやいやいや全っ然OKだぞ八いいいいい!」 「うわっ!?」 「あ、ちょっと三郎どさくさ紛れに八に抱き着かないで、っよ!」 べりべりっ 「いっ痛い雷蔵何気に力込めるの止めて抜け駆けしてごめんなさいいい・・・!」 「(三郎五月蝿い、)そうだね、八。皆で食べようか!」 「おう!」 「(うわあ雷蔵容赦無いな・・・様子見して正解だね)名案だね。どれも美味しそうだもん、おれ何から食べようかなあ」 「俺ははっちゃんが良i「兵助?」 「はいすみませんなんでもないです雷蔵さん・・・!」 「えへへっ!皆有難うな!」 君の笑顔は100万ボルト!(うん、ウマい!)(正直、喰べてしまいたいのは君のコト!嗚呼そんな笑顔を見せないで!) フリリク企画、花乃様リクエストの五年生×竹谷でした!あれ、甘甘は、どこへ・・・・^^^^^;!?すみませんもし微妙でしたら言って下さい花乃様! とりあえず愛され竹谷をぎゅぎゅっと詰めてみました!因みにお泊まりは竹谷の部屋に全員で乗り込んだそうな^^仲良し五年生! リクエスト有難う御座いました!^▽^ お持ち帰りは花乃様のみOKです。 2010.9/14 /椙竹さと [*もどる][すすむ#] |