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永久約束手形(竹久々)♀久々


「えぅっう…」
「なっ泣くなよ。兵助、きっとすぐ元に戻るって!」
「うっそっそんなの…わかんなっ…ひぐっうっうわあああんっ!」
「あー…もう…」

朝起きたら兵助が女の子になっていた。…原因はわからない。ただ、この現状に兵助は涙を止められずにいた。

「こんなんじゃ、俺、くの一になるしかない…っう…うううっ…」
「とっとりあえずサラシ巻けば大丈夫だって。」
「でも…」

兵助は不安そうに頭を垂れる。どうにかならんもんかと俺は頭を捻った。(あ、そうだ。)

「ちょっと失礼。」
「…!」

ぺたり、

兵助の左胸に手を置くと僅かながらに膨らみを感じた。(あ、やわらかい。な)

「なっ!何して…!」
「んー…ちょっと、お試し中」

やわやわと揉んでやればみるみるうちに兵助が顔を赤に染めていく。

「やっやだ…八…ッ」
「うん、やっぱり」
「…え?」
「兵助あんま胸無さそうだし、早々バレねーよ!だから大丈バキィイイイッ!!!!!ぶっ!」
「おおおお前っ!!!!最ッ低!!!!!!」

力の限り殴り付けてきた兵助は涙目になりながら後ずさった。

「痛てえな!何すんだよ!!!」
「五月蝿いこの変態がッ!もう、俺はお婿に行けない…っ!」
「はあ!?」

自分の身体を抱き締めながら、その瞳は威嚇するように俺を睨み付ける。(何で怒ってんだよ!…面白くねえなあッ…)

「もういいっ、兎に角俺は自分でサラシ巻くから八は先に自分の教室行けよ!!!」
「ちょっ、何でそんな突き放すんだよ!」
「五月蝿い!いいから放っておいてくれ!馬鹿!」
「〜〜〜っこの!!!」
「うあ!」

腕に力を込めて無理矢理兵助の身体を引き寄せる。バランスを崩した彼は倒れ込むように俺の腕に収められた。

「はっはち!離せっ」
「五月蝿い口はこうしてやるっ」
「っんう!」

噛みつくように唇を合わせ、荒々しく口内を犯しにかかる。初めは兵助も抵抗を示すが次第に弱々しくなり、仕舞いには自ら舌を絡ませてきた。

「んっんん…はっ」
「はあ…」

もう一度眼を合わせればそれは熱に浮かされて潤いを増していた。(あ…やばい、)

「っな…で」
「ん…?」
「なんで、お前…触ったりなんかしたんだっ」
「だって、兵助が不安そうだったから…つい…」
「不安そうって…お前………ああもう……やっぱ、馬鹿だ…」
「む。……………悪かったな、馬鹿で!」

何故だか今さらになって罪悪感と恥ずかしさで一杯になる。ふと、兵助の腕が俺に近づいて、きた。

「兵…っ」

ちゅ

「………!?!?」
「八…」

あろうことか兵助は自分からもたれかかって唇を合わせてきた。
思わず動揺して、俺は言葉が出ない。

「…あんな触り方して、尚且つ接吻まで…覚悟はいいんだろうな?」
「は?…え?かっ覚悟?」
「俺をこんな風にしたのは八なんだから、…責任もって嫁にしろ。」
「よっ嫁え!?!?」
「何だ、不満か」
「いいいいやっ!慎んでお受け致します!」
「なら、」

兵助はやっと微笑んで俺の額に小さく唇を落としてきた。

「約束の契りを果たそう?」









永久約束手形
(払い戻しは出来ませんので呉々もご注意を。)
初めはお婿に〜って言ってたんだけどあえて最後はお嫁と言ってます。わざとです。

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