嫌になっちゃう。(こへ滝)※
手に入らないなら、壊して潰して砕けばいい。
「ねえ、滝。」
「…っぐ…」
私は滝の私とは違う綺麗な髪をグイと引っ張りあげる。サラリと落ちる髪の間から見えた白い頬は赤く腫れて彼の肌によく映えている。それも伴って痛いのだろうか、滝はうっすらと涙を浮かべながら息を詰まらせた。(ああ、そんな表情も美しいんだなあ)
「なな…ま…つ先…輩」
滝の手が私の腕を掴もうともがく、だが力の入っていないそれは空を切るばかりだ。
しかし私はそんな彼を何故だか無性に愛しく思って笑みが溢れる。
「ふふっ、滝、お前はやはり美しいよ」
間違いは無かったようだ。そう、今回も。
「私、綺麗なものが大好きだ」
あの日の私と、変わらない。いいや、変わらないんじゃあないな。
「何もかも、壊してしまいたいくらいに、愛している。」
変 ワ れ な い ン ダ !
嫌になっちゃう。
(マンネリなんだよな、私って。)
目を見開いて私を見た滝は何も言わず、再度腕を伸ばして私に抱きついてきた。気を失う前に小さく何か呟いていたみたいだけれど、私には聞き取ることが出来なかったのだった。
初こへ滝でした。小平太の暴君的な一面ががばっさりばっしり出ていたら…とそんな感じで。
何かあれです。とにかく私は小平太が好きすぎる(落ち着け)
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