羊さんVS4 【與儀】 ベットに二人並んで座る。 「飛行中は、本当に暇だねー」 「う〜ん、ほんとだねぇ〜」 「じゃあさ、しりとりやろっか!」 「おっ良いね!」 「それじゃ、しりとりの〜…、」 「あ!羊しりとり参加して!」 「わかったメェ」 「………」 ま、まあ…二人じゃつまらないかもね…。 俺は良いんだねどね〜。 「はい、座って座って!」 『お邪魔しますメェ』 ぽすんっ 與儀と夏流の間に座る。 (むっ) でも、ここは我慢だよね〜。 俺は大人だもん、お子ちゃマンじゃないからね。 「じゃあ、りんご!」 『ごまメェ』 「(これは【ェ】?)えび〜」 「ビー玉!」 『まくらメェ』 「…映画〜」 ---------------- ----------- 『コケトカゲ メェ』 「ちょーっと待った〜!!さっきから【ェ】ばっかり!」 「だって羊だもん、仕方ないよ」 「ねーー?」 『メェ?』 夏流ちゃんは羊さんに首をかしげて聞くと、羊さんは分かっていない様子だったけど、 同じように首をかしげる。 それをまた可愛い!なんていいながら、きゅっと抱きしめてる。 (羊さん…っ) 「ほんとに與儀はわがままなんだから」 かっちーーーーーーーん さっきのハプニング(羊さん乱入と横入り)は結構譲歩したんだねどね…。 …もう、駄目かも。 「そうだね!俺はどうせ子供だからねっ!」 ぷいっと後ろに向く。 「っ、すねた!」 「すねてません〜っ」 「…、はあ〜」 「與儀ごめんね?」 「………(つーん)」 一向に振り向いてくれなさそうだから、與儀の向かい側に移動する。 顔は下を向けたまま黙っている。 お兄さん、年上だよね? 「與儀怒らせたなら謝るから、ごめんね」 「………ふふっ」 「?」 「捕まえた〜!俺の作戦勝ち〜♪」 きゅう〜〜〜っ 「どーせ子供だもん。甘えるのが仕事でしょ〜?」 頬やまぶたに軽いキスを何回も何回もする。 「くっすぐったい…て、羊見てる!めっちゃ見てるから止めて!」 「見てなかったら、いいの!?」 「そういう意味…(ぱふっ)、」 手で口を押さえられる。 「羊さん?もう戻っていいよ〜 ありがとうね」 『わかったメェ』 (わかっちゃ駄目!!) 羊さんを扉まで見送って、鍵をかける。 「さぁてと、これから本当の楽しい時間だよ?」 「………っ!」 じりじりと近づいてくる與儀は笑顔なんだけど、すごく怖い。 部屋の温度がすごく下がったのか、寒気が一気に押そう。 一歩近づかれる度に、一歩下がる。 がっ! 「っわ!」 ベットにつまずいて後ろに倒れると、そこにすかさず與儀が覆いかぶさって手を押さえられる。 「…あの〜?」 「さっきは夏流ちゃんの暇つぶしに付き合ったのから、次は俺に付き合ってもらおうかな〜」 「…さ、さっきのは與儀も暇つぶしになったでしょっ!」 「そうだね〜」 しどろもどろしてるのも、赤が真っ赤になっているのも可愛くて仕方がない。 「でも、大丈夫」 「夏流ちゃんも楽しめるからっ」 「……放して!ごめんってばー!!」 「暴れないで、本当に… めちゃくちゃにしたくなる…」 「ーーーーーーーーーっ!」 普段とは違う低めのトーンで、耳ともで言われる。 とっさにトンファーを出して、與儀を振り切って部屋から飛び出す。 この武器考えてくれた人、ありがとう。 「次は鬼ごっこ〜?そしたら30秒数えたら探しにいくね〜」 後ろから與儀の声が聞こえたけど、逃げる事に集中することにした。 「…絶対に捕まえてあげる♪」 多分聞こえない方が幸せかも。 羊さんVS ▽ライターノーツ 羊さんとしりとりしたら、やっぱり語尾優先か? とか考えてたら、うぱっと浮かんだネタです。 本当はほのぼのだったはずなんですが… ←→ |