フラワーガール 【花礫】
パンパンッ、パパンッ
「おおーっ!花礫君、格好良いー!」
「す、ごい!!」
「おー!!」
お祭りの屋台の的当てをする與儀、无、花礫、夏流。
花礫以外はまったく商品を倒す事が出来なくて沈んでいたら、あきれた様子で銃を手に取る。
ほぼ100%の確率で商品を倒していく花礫のそんな銃の才能に口を開けて見とれる。
自分はその真剣な顔に、見とれる異常に、見惚れているのはここだけの話。
「與儀は、ブレスレット」
「お〜ありがとう〜!」
「无は、菓子」
「あ、ありがとっ!」
「夏流は?何がいいんだ?」
「んーそうだなー…、あっ!あの花の髪飾りが良いな」
「おっけー、待ってろ」
パンッ、ぽと
「「おおーーっ!!」」
「ほらよ」
「すっごーい!ありがとう!さっそくつけちゃおうー」
「どう?似合う?」
「ああ…、綺麗だな」
「可愛いよね、この花飾り」
(夏流が。)
=====
與儀と无は仲良く手をつないで歌を歌いながら歩いている。
その後ろを花礫と自分は横に並んで歩く。
一通り遊び終わったから、輪の船に戻ることになったのはいいけれど、少し考え事をしていた。
ちょっと石につまずいたりして、危ないけど。
「むーー…」
(お礼どうしよう…)
何をすれば花礫は、何をあげれば花礫は、喜んでくれるかな?
プレゼントでこんなに困ったことないなー。
実際、悲しいことに趣味とか知らないし、それちょっと悔しいな。
「おい」
「………」
小さい声でなんか言ってるけど、大丈夫か?
「…夏流」
「えっ、あ、何?」
「どうかしたか?」
「んーっと…、」
聞いたほうが早いか。
歩きながらさっき考えていたことを聞くことに。
「さっきのお礼したいんだけど、何が良い?」
「別に良いんだけど…」
「いや、させてもらいます!」
「そうだな…」
「本当に何でもいいのか?」
「まあ、お金に限界はあるけれどね?」
一応、ある程度は貯金あるけれどね、と付け足す。
「別に金はかけねーよ」
にこっ(にやっ)と笑う。
「それは正直助かるかも。銃はあげられないしね」
花礫は歩くのを止めて、向かいあわせになる。
「ん」
そういって指を上に指すから、上を見上げる。
ちゅっ
「…ごっそーさん」
舌を出して、にやっと笑ってまた歩きはじめる。
「…どういたしまして…」
むしろ、おつりがきました。
=====
「?」
首を折れそうなくらいに傾げる无ちゃん。
「无ちゃん、どうしたの?」
「夏流と花礫、顔がくっついてた」
「えっ!?」
それって!
フラワーガール
▽ライターノーツ
んー、いきおい余って。
怪我した、がちで。
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