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呼んで欲しくて２（フレン＆エステル＋ユーリ）/「ＴＯＶ」
「はあ……――」
――今まで、エステリーゼ様の呼び名の事など、気にしたことなんてなかった……。
『貴方にも呼んで欲しいんです』
「そう言われてもなぁ……」
――でも、あの方は皇帝候補の皇族のお方で、僕は下町出身のただの一介の騎士で……。
「嫌、です……？」
「別に嫌という訳では……。呼べるものなら呼びたいけど……」
「なら、呼んでください」
「しかし……――って、うわあっ！？ エステリーゼ様！！ いつからそちらに！？」
「フレン、いえ、“フレンさん”の方が宜しいですか？」
「いや、あの……」
「同じです。わたしも、“エステリーゼ”より、“エステル”の方が良いのです」
「うあ……」
「フレン」
「え、」
「“エ”？」
「エステ――」
「よー、エステル。って、フレンも一緒か。何やってんだ？ 二人してこんなとこで」
「ユーリ……、君ってやつは……」
「あん？ なんだよ」
「このお方を、そんな名前で呼ぶなァァア！！！」
「うおっ！？ なんだよ一体なんだってんだよ！？」
もとはと言えば君が悪いんだ！！
はあ？
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