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あの日。。。
19
『何狼狽えてんの?』

そう問えば男は更に狼狽える。

『ねぇ、何がしたいのさ?
俺みたいな奴からかってて楽しい?
それとも、ただ暇なだけ?
ねぇ?答えてよ。』

今まで人と話そうなんて思った事もないのに何故か言葉が出てくる。

「お前、何か変わったな。」

クラスメイトの男の返答を待ってると後ろから言葉を発したのは、

『龍崎紅臥。何でここに?』

俺よりも大分背の高い龍崎を見上げる。

「何でフルネームなんだよ。普通に紅臥でいいよ。」

『あっそ。で、何でここにいんだよ。』

名前のことなんか正直どうでもいい。
俺が知りたいのは何故紅臥がここに居るのかということ。

「つれねーな。お前を探しに来たんだろ?って事で着いてこいよ。」

『嫌だ。』

「嫌だー?なめてんのか?着いてこいよ。」

拒否したら若干キレられた。
普通に怖い。
さすが不良。

『分かったよ。って事で、俺が戻って来るまでの宿題。ちゃんと答えてね。』

男に宿題を残して既に歩き始めていた紅臥の後ろを追いかける。


紅臥の後を追いかけて少し。
辿り着いたのは屋上。
昨日来たそこは何も変わらない。
まるで、そこで飛び降りようとしていた奴など最初から居なかったように平然としていた。

紅臥が校舎を背もたれに腰を下ろしたので俺も少し間を空けて座った。



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あきゅろす。
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