[携帯モード] [URL送信]

隷属 -I'm Your SLAVE-
]Y

翌日の昼休み。俺は屋上にいた。

葉月は休みでいないし、横山先輩とは会いたくもない。


そして何より、眠い。

そりゃそうだ。昨晩は葉月と真夜中まで愛を確かめ合っていたんだ。

睡眠不足な上に体力も消耗している。
若干、腰も痛い。

俺がこんなだったら、葉月の痛みなんてとんでもないんだろうなーなんて思いながら、俺はその場で寝てしまった。












カチャッ……………パタン

屋上のドアが開閉した音で目が覚めた。

だが、まだ目は閉じている。

俺に用事のある奴ならば、また後でくるだろう。

今は昼寝の邪魔をしてほしくないんだ。

だから、寝たフリ。

だが。こともあろうにソイツは近づいてきた。

俺に用事があるんなら、後にしてくれないかなー。


ピクンッ

っ! コイツ! 人の分身をなぞってきた!

どこぞの変態だよったく!

「七海くん……」

この声………あぁ、例の先輩か。




………ウゼェ。


あーもう! どっか行ってくれないかな!


カチャッ………ジィー…


ってオイ。なに人のベルト外してズボンの前開いてんだよ。

……いやいや、寝たフリ寝たフリ。
反応しなけりゃ、飽きて帰るだろ。普通。


「七海くん……」

特に用事もないクセに、気持ちよさそうに寝てる奴を起こそうとする心境がわからん。


ついに、先輩は下着の中に手を入れて俺の自身に触れてきた。

もう駄目だ。もうムリ。


『何やってるんですか』

上半身を起こして問う。

「! 七海くん…!」

『触らないでくれませんか?』

「僕はっ! 七海くんを気持ちよくさせようと!」

『俺、昨日出し尽くしたんで。むしろやってほしくないんですが』

枯れちゃいます、と苦笑してみせた。

「出し尽くしたって……」

『葉月がかわいすぎてね。つい、歯止めが効かなくなっちゃったんです。おかげですっげぇ眠いし』

「………葉月くんは?」

『静養中です。さすがに腰を痛めたらしい』

「……なんで? 葉月くん?」

『俺の恋人ですから』

「っ! 七海くん……恋人いないって…」

『えぇ。葉月とは昨日、正式に恋人になったばかりですから』

「………今まで、は?」

『ずーっと、お互いに片想いの相手でした』

そう言ってから、ズボンを元通りにし、ベルトもしてから横になり、目を瞑った。


と、腹の上に乗ってくる、それなりに重量のあるもの。

『…………俺、寝たいんですが』

「七海くんは寝ていていいよ。僕が全部やってあげるから」

『結構です。それに俺は葉月の恋人だと言ったでしょう? もう葉月以外とこういうことをしたくないんです』

「…………………………」

『どいてください、先輩』

そして寝かせてください。

「ど…して? どうして、僕じゃ駄目なの? なんで葉月くんなの?」

あーらら……泣き出しちゃったよ。

『…………………』

「ねぇ、七海くん。葉月くんじゃなくて僕にしてよ。僕、本当に七海くんが大好きなの!」

『…………俺じゃなくても、先輩にはセックスの相手なんていくらでもいるでしょう?』

「い、ないよ! そんなの! 僕には七海くんだけ………」

『じゃぁ聞きますが、その首筋のキスマークは何ですか?』

「これは………一昨日襲われちゃって…………」

『………誰に?』

それからしばらくの間、先輩は自分の身にふりかかったというレイプ事件の話をした。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!