隷属 -I'm Your SLAVE-
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引き寄せた葉月を抱きしめた状態で、俺は葉月に囁いた。
『葉月。次は俺の話を聞いてくれるか?』
「? うん…」
『俺な、小さい頃から大好きな奴がいるんだ。もちろん、最初は友達としての【大好き】だったけど……小学校卒業間近ぐらいからかな、それが恋愛感情での【大好き】に変わったんだ』
葉月が驚いたように顔を上げた。
『小学校の卒業式の5日前、俺がお前にキスしたのを覚えているか?』
「……忘れるわけがないよ。僕のファーストキスだもの」
『俺もだ。あの頃にはもう、お前が大好きだったよ、葉月』
「じゃあ……どうして?」
『お前は自覚ないかもしれないけど、中学に入ってからの葉月は本当にどんどん綺麗になっていったんだ。……………手を出しにくいほどに』
「そんな……」
『言い訳になるが……俺は葉月に手を出せない分、その欲を他の奴にぶつけていたんだ。幸い、抱いてほしいって奴はいたしな』
「…………」
『その中の一人が横山先輩だったんだ。彼は高校に上がってからもしょっちゅう俺のところに来た』
「そう…だったんだ……」
『俺は本当にいろんな奴とヤりまくってたけど、一つだけ誰ともできないことがあった』
「…? なに?」
『キス』
「え? でもスるときは必要じゃ……」
『普通はな。だけど俺、自分でも気づかなかったんだけど潔癖性みたいでさ、口を他人の口と合わせたり、他人の体を舐めたり、舌同士を絡み合わせるなんて気持ち悪くてできなかったんだよ』
「でも、僕との時は……」
『なぜか葉月なら大丈夫なんだ。葉月の体ならどこだって舐められるしキスできるし、むしろそうしたい』
「/////………そ、の人たちとスる時はどうしてたの?」
『俺はフェラされる側。愛撫はやっても指のみ。アナルはやつら、勝手に自分で解すから……』
「……………なんか、凄いね」
『なにが?』
「よくわかんないけど………」
『……? まぁいい。それでな、だいぶ前の葉月の質問の答えなんだが……俺が本当に抱きたいのは、小学生の時から葉月一人だけなんだ。他の奴は代用。だから、葉月を抱けるようになったら他の奴なんていらないから、全員切ったんだよ。
それが、一年半前』
「も………わかったから」
『いいや、わかってないね。いかに俺が葉月を愛しているか』
「あい…!?」
『ああ、愛してる……』
「ななみ……」
『で、だ。まだ話は終わってないぞ?』
「ん…」
『大好きな葉月が3年の先輩と付き合うことになったのを聞いた俺が一番に考えたのがな………葉月を誰にも渡したくないってことだったんだ』
「じゃあ…」
『ああ、葉月の計画はある意味成功だったんだ。ただし、俺の葉月に対する気持ちが大きすぎてあんなことになった』
悪かった、と言えば葉月は笑って許してくれた。
「まぁ、あの時はショックだったけどね。でも、僕にとっても七海が初めての相手で良かったよ」
『……でもお前、今思い出したんだが、あの後先輩と別れるの、嫌がってなかったか?』
「あれはまぁ…建前っていうか……付き合って3日で別れるとか、ちょっとどうかと思ったんだよね」
『なるほどな〜』
俺は納得して、葉月を見た…………………のがいけなかった。
葉月の体は綺麗で………それを見た俺の自身はまたもや臨戦態勢に入ってしまった。
さりげなく、葉月の腰に己の腰を擦りつける。
「! ななみ……///」
『なぁ、葉月……もう1回』
「ちょっ! どんだけ元気なの!」
『絶倫だからなぁ………』
「や……もう僕…ムリ……それに話の途中でしょ?!」
『話はオシマイ。それに、葉月は可愛い声で鳴いてるだけでいいから…』
「も……エッチ!!」
『今更だろうが。恋人がこんなだと大変だな、葉月』
「ひゃ……はぁん…」
『葉月を感じたい……葉月も俺を感じて…』
結局、その日葉月は俺の家に泊まり、翌日はあまりの腰の痛さに休んだのだった。
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