アンタとオレの関係
隣の席
さて、交流会のペアにあまり興味のない俺たちは、周りの喧噪もなんのその、いつも通りに火曜と水曜を過ごした。
そして現在、木曜日の午前5:30。
おはよーございます。佐倉遼です。眠いです。オヤスミナサイ。
「ってコラ!」
『いったぁ…』
ひどいよ、健ちゃん。
「遼、何号車?」
有志は優しいねー。
『1号車〜』
「じゃあ、僕と一緒だね」
マジですか、和巴ちゃん!
「えー、みんなと離れちゃったぁ」
俺も寂しいよ、蒼太。
というわけで、俺は和巴ちゃんと一緒に1号車へ。
バスの出入り口に貼られた紙に書かれたバスの見取り図と、そこに記された番号を見て自分の席を確認する。
「僕、前から3番目の通路側だ〜」
『俺は一番後ろの窓側!』
バスに乗り込むと、既にたくさんの生徒が乗っていた。
というか、ほとんど全員。
空いてる席など、ごくごく僅かだ。
みんな自分のペアと話したりふざけたりしていて、なんだか楽しそう。
だけど、俺の隣は空席。
ペアの人、まだ来てないのかー。残念。
運動神経のいいやつならいいな〜、とか
まぁ運動神経の悪い人でも俺が頑張ればいいか〜、とか
でも上位には絶対入るぞ!とか。
そんな事を考えながら、隣の席の人を待つ。
そうやって、ペアの人にちゃんと挨拶と自己紹介をしようと頑張って起きていたんだけど、ね。
バスってあったかいし、椅子もフカフカだし、っていうか俺、いつもよりずっと早く起きちゃったもんだから……まだまだ寝が足りてなかった俺は、いつの間にか寝てしまったのだった。
◆◇
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