アンタとオレの関係
意外な展開
入り口に佇むアイツは、すごく怖い。
なんていうか………ドス黒いオーラを発しているカンジ。
だけど、ふと気づいた。
怒りの矛先は、俺には向いていない?
「俺が言ったこと、忘れたのかよ? 裕行?」
「忘れちゃいないが、お前はいらないのかと思ってね。ここ1週間、興味ないみたいな顔してたじゃないか。」
「それはお前の勘違いだ。………佐倉」
『ぅあい!?』
………………話しかけられると思ってなくて油断してたから変な声出た!///
「………………………」
「………………………」
なんか2人とも黙っちゃったし。なんか知らないけど顔赤くしてるし。
気まずっ!!
ちょっとー、ダンマリとかやめようよー。
しょうがない! こっちから切り出すか!!
『……なんでしょうか。会計さん』
その瞬間、アイツは少し悲しそうな顔をしたような気がしたが、それは一瞬だった。
「……天王院 夾だ。夾と呼べ」
………うん。質問に答えようね。
ってか、だーれが名前で呼ぶかってーの!!
『………天王院先輩』
「なに?」
え、なんで会長が返事すんの?
驚いて、俺のことも名前で呼んでね、と微笑む会長の顔を見ながら記憶を辿れば………
『兄弟?』
「従兄弟だよ」
うっわー……紛らわしい!!!
『…会計さ「だから名前で呼べと言っているだろう?」………夾センパイ』(←不本意)
「なんだ?」
あと【センパイ】もいらないぞ、と嬉しそうな顔をしてるとこ悪いけどさ、
『いや、こっちが用件聞く側なんだけど?』
そうだった、という顔をしたアイツは真顔でこう宣った。
「俺はこのバカと外で話しているから、お前は自分でソレ処理しとけ」
夾の視線の先を辿ってみると………
…………………ギャアアァァァアアア!!!
俺のバカ!! まだ分身が元気なの忘れてた!!!(憤死)
◆◇
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