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アンタとオレの関係
SIDE 和巴

今日、僕のクラスに転入生が来た。


高い部類にギリギリ入るだろう身長に、細身の体躯。


漆黒の髪は少々長めで後ろで適当に結っている。


銀のフレームごしのつり長の目もやっぱり漆黒で、そしてどこか力強い感じがした。


第一印象はクールな男。


見た目重視なこの学校では、すぐにウワサになるだろう。


ノーマルな僕には外見なんてさほど関係ないが、煩わしいのは嫌いだ。


だから、近くの席に座った彼への挨拶も必要最低限にした。


だが、もうこれ以上関わらないぞ、と決意を固めようとした矢先の彼の挨拶は、僕の決意をどこかにやってしまった。





………なんなんだ、この見た目と中身のギャップは。


どうやら彼は、自分がもてはやされる容姿であることを理解していないようだ。


しかも、この学校の慣習すら分かっていない!


つまり、危なっかしい!!


おそらく彼は、僕と同じノーマルなのだろう。【タチ】と【ネコ】の意味もわかっていなさそうだった。



…………蒼太もそうだが、とにかく庇護欲を掻き立てられる存在だ。


蒼太ともども、近くで面倒をみてやりたくなった。



ああほら、そう思ったそばから早速、周りをたくさんの邪な考えを持った人たちに囲まれて困っちゃってるし。

最初はなんともなかった質問群は、だんだん危ない話題へと移っていっている。

普段の僕なら、あんなに面倒くさそうなところには首を突っ込まないんだけど、あまりにもキョトンとした顔をしている彼が危うく見えて、いてもたってもいられなくなってきた。


『ちょっと、あの子なんだか大変そう』

「うん、どうしていいかわからないって顔してるね」

「ってか編入生相手に過激すぎんだろ、質問内容が。……あーイライラしてきた! 遼ー、次移動教室だぞー」


健の声が聞こえた瞬間、遼はほっとした顔をしてこちらに来た。


うん、やっぱり彼はノンケだ。

僕たちが守ってあげなきゃね!!



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あきゅろす。
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