アンタとオレの関係
好きじゃないものは好きじゃない!!
ぎゅう〜〜〜
『………………』
「………………」
『………………』
「………………」
『………ねぇ怜志?』
「ん〜??」
『中山先生がこっち見てるんだけど』
「気にしな〜い」
『ゆーしと健ちゃんが人殺せそうな目ぇしてるんだけど?』
「それも気にしな〜い」
『あ、俺呼ばれた!!』
「んーしょうがない。行ってらっしゃい」
や、やっと解放されたι
今日は、1学期の期末テストの返却日。
返却日って言っても、午後は2学期の前半にある文化祭の出し物決めたりしなきゃなんないんだけど、ね。
んで、今は苦手な物理のテストの返却中。
期末テストの返却は、担任である中山先生が行う。
なのに、当然のように怜志は俺の席に座ってしまったのだ。
そして、席を取られて困った俺は有志の膝の上にでも座ろうかと思ったんだけど、行動を起こす前に腕を引かれ、ごくごく自然に怜志の膝の上に収められてしまった。
「佐倉くん。早く」
『あ、スミマセン』
ほらー。怜志がすぐに離してくれなかったから、中山先生に急かされたじゃん。
教卓に近づいて、テストを受け取った時に、先生がにっこり笑われた。
……な、なんだ?
「今回、物理を頑張ったみたいですね」
『へ?』
「小テストの時よりも良くなっていますよ」
『え、え? 先生、俺の順位とか……』
「まぁだいたいは」
『うっそー…』
「といっても全部ではないですが。上と下をなんとなく覚えているんです」
そう言ってにっこり笑う先生。
でもさぁ、それって……
『俺どんだけ今までの小テスト悪かったの!?』
「まぁまぁ……ι」
俺ショック……!!
まぁ確かに、苦手でも好きになれそうな教科を先に勉強しちゃって、結果物理をいつも後回しにしてたのは事実だし。
でもこれからは気をつけよー。
◆◇
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