アンタとオレの関係
それから1週間
転入してから1週間。
俺はこの学校での生活にだいぶ慣れてきた。
朝は和巴ちゃんたち3人と登校。
下駄箱についたら、中に入ってる手紙を掻きだしてから靴をはきかえる。
教室についたら、手紙に一通り目を通して、ラブレター以外のものが入っていないかチェック。
午前の授業を受けてからお昼。
(あ、先週の火曜日には、校舎の食堂にも行ったんだ! こっちは近代的な内装)
午後の授業を受けてから、部活に行かない人と俺は下校してからゲーム。
因みに、この1週間で、ラブレターではなく、直接告られた回数は10回。
あと、水曜日には俺の親衛隊なるものができました。
ただ、他の親衛隊(生徒会のとかね)とはだいぶ毛色が違うみたい。
普通は、新鋭隊長って1人だけらしいんだけど、俺のは2人。
やけに男くさいのと、少女かと見違えるばかりの少年と。
なんでも、親衛隊ができたその日から、俺がタチかネコかで2つの派閥に分かれてるんだって。
…大変ダネー。
あと、東とかっていう先輩に、「生徒会に入らない?」って誘われました。
返事?
返す前に、先輩いなくなっちゃった。
≫回想
『なぁ健ちゃん、うちのクラスの前にすっごく綺麗な人がいる!』
「やあ。君が転入生の佐倉くんだね? 僕は生徒会書記の東 宮古というんだ。よろしく」
『(ゲッ生徒会かよι)……こちらこそよろしくお願いします。東先輩。にしても、先輩って綺麗ですね。その髪と目は自前?』
「ありがとう。うん、そうだよ。ところで佐倉くん。君、入学試験の出来がすごく良かったんだって? そんなに頭良いなら、生徒会の補助をしてほしいんだけど…」
『いや、それは「いやぁ、先輩ってマジ綺麗ですね!」………健ちゃん?』
「あ…ありがとう?」
「金髪碧眼かぁ……まるで【フランス人形】みたいですね?」
≪回想終了
その後、東先輩は何も言わずにお帰りになられました。
健ちゃんは確信犯だそうです。
しかし、【フランス人形】って言われただけで怒るとは…………怒りの琴線が全く理解できん。
………………うん。前言撤回。慣れるわけないぢゃん。こんな生活。
でも、会計のアイツと会うこともなく、比較的平和に暮らせていると俺は思います。
◆◇
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