[携帯モード] [URL送信]

アンタとオレの関係
悲鳴と絶叫の嵐

「な、なんで……?」

『さぁ?』

「…………………」

『…………………』

「…………………」

『…………プッククク! あはははは!! も、無理ぃ!』

「………は?」

『だってだって、裕行会長おもしろい!! 捨てられた仔犬みたい!』


視界の端で、有志が顔を歪めたけど、どしたんかな?


『もういじわる言わないですから! っていうか、なんか用事があったんじゃないですか?』


その途端、こちらも顔を歪め、さらには泣きそうな顔になった。
え、なに?


「俺は、遼くんに会いにきちゃいけないの……?」


え………。

ぇぇえええ?! これって、これって、俺が裕行会長を泣かしたことになるの?
ちょ、それはヤダ。


『ぜんっぜん! 何の問題もないです! 会いに来てくれて俺も嬉しいですから!!』

「じゃ、じゃあ、ここにいてもいい?」

『もっちろんです!!』

「遼くんを膝に乗っけてもいい?」


そう言って、捨てられた仔犬の目で見てくる。


『…………………今だけですからね』



で結局。俺は裕行会長の膝の上に乗ることになったんだけど……これって、体格的に無理がねぇ?


しかもなんか有志たち怖いし、周囲の視線が痛いしで、すごく居心地が悪い。



とそこへ。


「失礼しまー……あああぁぁあああ?!」

「宮古っち、カイチョいたの? ってぇぇえ?!」

「うっせぇなお前ら。声が廊下に響いてんぞ。……………………裕行。何してやがる」


宮古先輩にピンク頭、そして……夾。
なんかみんなして般若背負ってるし。


俺、逃げてもいいですか?
って言いたいとこだけど、逃げられるわけないし。

とりあえず、教室がうるさい。


「うるせぇ。少し黙っとけ」


夾がそう凄めば、途端に口を噤んで首を縦にふる同級生たち。


なんだかなぁ……。



12/39ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!