アンタとオレの関係
競技決定
団長の取り計らいで、俺は自分が活躍できそうな競技に出られることになりました。
すなわち………
『リレー・障害物競走・借り物競走！！』
これに全員参加の騎馬戦と綱引きが加わる。普通は１人につき４競技なんだけど、リレーは選抜だから俺は５つ。
「俺もリレーに出るよ」
さしてやる気なさそうな顔して俺にひっついているのは有志。
「俺もな」
体を横に曲げて筋を伸ばしながら言うのは健ちゃん。
「みんな足速いもんねー」
「がんばってね！！」
これまた準備運動をしながら言っているのは蒼太と和巴ちゃん。
これから、体育祭の練習が始まります。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
まずは、チームプレーを必要としない競技ごとの集まり。
俺は健ちゃんと一緒に障害物競争の輪に入っていった。
俺らが近づくと、その輪が騒がしくなった。
「健さまと遼さまもなんだ！」
「遼ちゃんがいるのか………なんか俺、やる気出てきた！」
「応援する人が多くて困っちゃう〜」
なんだか、聞きたくない言葉が吐き出されている。
そして、そんな輪の中から手招きをする人物が一人。
「やぁ、遼くんもここだと思ってたよ」
『裕行会長……』
なんでアナタ、このうるささの中でそんな笑顔でいられるんデスカ？
その後は、裕行会長を中心に、どんな障害物があるのかとか、どうやったら短時間でクリアできるかとか、そんな話をした。
ついでに、障害物の中ですぐにセットできるものを実際にやってみたり。
こんな具合に、借り物競走の打ち合わせもやって、次は団体競技。
まずは騎馬戦。
騎馬の土台は３人で作り、その上に１人が乗る。
その４人の組み合わせを決めるために、身長と体重を測ったのだ。
団長の話だと、俺は、背は高いけど軽いから上に乗ることになるそうだ。
…………力はないんだけどなぁ。
そんなことを思いながら、指定された騎馬のところに行ってみると、同じ学年の人が１人と顔も知らない先輩が２人いた。
組み合わせ表を見て、名前を確認。
『えと……小林くんと…大野先輩に平原先輩？』
「あ、遼くん初めまして〜！ 平原でっす」
「………大野、です」
「一緒の騎だな！」
なんか、普通な感じがして安心した。
『よろしくお願いします』
「「「よろしく(！)」」」
うん、仲良くやっていけそうだ。
◆◇
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