アンタとオレの関係
SIDE 宮古
ただいまの時刻は19:00前。
僕たち生徒会役員は食堂に向かってます。
いつもだったら、生徒会室で食べるんだけど、今日から登校しているはずの転入生を見てみたくてね。
ちょっとした物見遊山。
転入生が綺麗なコだったら…………と考えてる役員もいるハズ。
もちろん、僕は違うよ。
だって同性の相手とか、ありえないし。
現に、生徒会役員はいわゆる美形が揃ってるけど、恋愛感情が沸いたことは1度だってないからね。
じゃあなぜ、僕も食堂に向かっているのか。
それは、転入生が使える人材か否かを見るため。
僕たち生徒会役員に恋愛感情を抱かず、かつ、仕事ができそうな子ならば、すぐにでも生徒会の補佐に入ってほしい。
それぐらい、生徒会は多忙なのだ。
食堂のドアを会計の夾が開けた。
それと同時に、向こう側からもドアを開けようとした人がいたらしい。
その人物は、急に外に開いたドアに対処しきれず、夾に倒れかかってきた。
驚いたのは一瞬。
夾がその生徒を受け止めたのを見て、僕たちの時間は戻った。
それなのに。夾と、夾に受け止められた生徒だけが動かない。
何か、様子がおかしい。
場の空気は、【困惑】の二文字に塗り変えられていった。
◆◇
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